無料ケータイ夢小説ならプリ小説 byGMO

第5話

そして君は____
〜Satomi  side〜













「死ぬのは私1人でいいよ…!」














そう言って君は首を切った。
まるでこんなの、映画のワンシーンじゃないか。



いや…それとも白昼夢を見てるような感じもする。
何かを言いかけてたくせに結局最後まで言わなかったな。



俺は許さないぞ…言いたいことがあるなら全部言って欲しかった。




昔からの性格だ。でも最後くらい全部言ってくれても良かったじゃんか。



最期だぞ?最後じゃなくて、"最期"。
前にいじめは悪化してないか聞いた時も、






「えぇ?さとみくんには関係ないよ〜、私の事だもん!w
あ、そうだ。今日さとみくんの家にゲームしに行く!え、負けるだろ……って!ひっどいw
このやろ!ぼっこぼこにしてやる!!!www」





なーんていってたくせにさ。
結局は俺に返り討ちにあってわーわー言ってたじゃん。




その声ももう聞けないのか?




あの笑顔も、少し怒った顔も、儚げに笑うあの表情も。





ただ、そんなことだけを考えていると、気付けば俺は警察に捕まっていて。
それでも君はどこにも見つからなくて。君だけが。たった1人、君だけがどこにも居なくなってしまって。











そうして時は過ぎていった。
俺は未成年だったり、親がいないことから注意で済んだ。
君がいなくなったあの日から、ただただ暑い毎日が少しずつ少しずつ過ぎていったんだ。
それから俺は消息不明とされていた親を見つけ出した。



今のネット技術があれば、自らの親を探し出せるんだ。本当に凄いと思う。
そしてまた元の学校生活も始まった。みんなもどのように薄っぺらく過ごしていた。
今までいなかった両親やクラスの奴らも。



全部が元通りになった。





でも。










でも、皆がいるのに、君だけは何処にも居ない。






またそんな日からさらに年月が経って、俺は大人になった。今では配信業を始めたんだ。
すとろべりーぷりんす。
通称すとぷりという歌い手や実況者たちが集まったグループだ。
あなたと同じくらい、良い奴ばっかり居る。でもあなたとは違う良さだ。
桃瀬 さとみ
桃瀬 さとみ
はーい、どうもさとみですっ!
…え、前科は付いてないのかって?




そりゃあ注意で済んだんだから、当たり前だろ。
いや、めちゃくちゃ相当なことやってるけどさ←←←
桃瀬 さとみ
桃瀬 さとみ
えー、今日もやっていk(((ふぇっくしゅ!…




やべえ、くしゃみぶっぱなした←









今は、9月の終わり。


そんな時にくしゃみして。




君とすごした6月のあの頃を。あの時の匂いを繰り返し思い出すんだ。
なんつーかな……





あなたの笑顔は。



あなたの無邪気さは、まるで俺の頭をぼーっとさせる。





強いていえば……「頭の中を飽和してる」……って感じ?




あの事に関しては、誰も悪くないんだ。

あなたも悪くは無いから。



もういいよ。






全部投げ出そう。


いじめた側が悪い…だとか。
誰が悪いとか。


そんなんじゃなくて…





誰も悪くない。そうやって言って欲しかったんだろ…

なぁ、あなた?



今でも俺はあなたを忘れない。
どこを探しても君…いや、あなたみたいに無邪気な人なんか居ないから。
あなたは唯一無二の存在だったんだ。
たまに夢を見る。あの話の続きの夢を。
夢の中では、ちゃんと最後まで言いたいことを話してくれたよ。



ありがとな、ちゃんと伝えてくれて。
(なまえ)
あなた
さとみ……!
(なまえ)
あなた
あなたのお陰だよ。
(なまえ)
あなた
……大好き、今までありがとう。









って。






桃瀬 さとみ
桃瀬 さとみ
…あなた、あっちでも元気にしてるといいな。




俺がいつかそっちに行った時、また虐められてないか確認してもしもまたしてたらしばいてやる。



そっちでも法律があるか知らねえけど、法なんてのに操られてたらダメだぞ。
逃げたいなら逃げればいいんだ。受け止めきらなくたっていいんだよ。







なぁあなた。でも俺も伝えてなかったことがあるんだよ。知ってたか……?







桃瀬 さとみ
桃瀬 さとみ
俺はあなたを愛してた____なんて、臭いな。w


これからもこの活動を頑張るから、今度はお前が応援しててくれよ。

























あの夏が飽和する。〜end〜