第58話

“縁が裂け、正夢見ず”- “縁を貴方へ_”
850
2023/11/02 10:48
阿部 side
: 数分前

廊下



深澤辰哉
深澤辰哉
阿部ちゃん………ゆっくりで良いよ?
というか、無理しなくても………
阿部亮平
阿部亮平
いや………俺が決めたのに………
今更………
深澤辰哉
深澤辰哉
だと思った。
毎回言うよね、
「逃げたくない」って
阿部亮平
阿部亮平
………それって“嫌味”………?
思わず口にしてしまう“ネガティブ発言”。
元から癖づいて抜けないのは分かっているけど、それを改善する術すら思い付かなくてなんとなくで隠し通してきたけど、慣れもしなかった。
そうしていると“自分”が“自分”でなくなってしまうのでは無いかといつも疑ってしまう。
時には本当に自分が“阿部亮平”なのか鏡の前で聞いてしまったりしてしまう。
周りから見れば明らかに“病気”なんじゃないかって思われていても仕方がないって思いで片付けていた。

それが“嫌”なんて口にした事すら無かった。
だってそうすれば皆が皆で居てくれる。
そして俺は知られぬまま“SnowMan”から遠ざかれるのではないかなんて思ってしまう。

いつしか薬に溺れて、好きだったはずの勉強も興味があったはずのものも全てが奪われるように消えていった。

そうなるのは“嫌”といった“否定的な思い”を抱いたのはこれが初めてであった。
でもそれをはっきりメンバーに言える訳もなく、それを溜め込んでしまった。

辛くて辛くて、“人”として生きていくのも時に疑ってしまうのも全てから逃げ出してみたかった。
ある日、実家に帰った。
お母さんはこう言った。
「亮ちゃん、おかえり〜、ゆっくりして言って欲しいんだけどさ今掃除中でね………」

突然の訪問だったし迷惑掛けなきゃいいかもなんて思って掃除を手伝った。

3時間ちょっとで終わってはお母さんに話し掛けられた。
「亮ちゃん本当にありがとうねぇ、実はさぁひいばあちゃんの形見があるんだけど要る?」
って言われて久しぶりに“興味”が湧いたからはしゃいで「いる!」って言えばそれを取りに行った。

数分後、小さな箱を抱えたお母さんが姿を現した。
それを見ると昔の写真が数え切れ無い程に敷き詰められていた。
するとお母さんが取り出したのは

















“赤色の糸”であった。
阿部亮平
阿部亮平
お母さんこれは…………?
思わず問い掛けると「あー!」って大きな声を出して俺の方に寄ってきた。
そしたらお母さんが急に語り始めた。
「実はねぇ、それがひいばあちゃんの形見なの。 “赤色”はね“純愛”って思いが込められてるのよ、だからそれを好んでいたのよ」

と、俺に話しかけてくれる。
俺は相槌を打ちつつも話を一生懸命に聞いていた。
するとお母さんは
「亮ちゃんはこれ大切にできる?」
って問われた。
出来ないってことは無いけど“形見”って思えば少し所では無いけど身が重たく感じてしまう。
でもせっかく俺の為にお母さんは上まで上がってその箱を取りに行ってくれた。
そんな全ての“期待”を裏切れないなんて思っては相手が指図してくるかも知んないけどあんまり気には掛けないさ 、我慢してそれを受け取った。

そうしたらお母さんは明るい顔を浮かべてくれたから『これが正解なんだろう』なんて変な感情を思っていた。

深澤辰哉
深澤辰哉
いや、“嫌味”じゃないよ、
というかこれはお前の付き添いだしさ、
阿部亮平
阿部亮平
茶化すな………。
というかバレるだろ?俺が1人だったらさ……
とりあえず無理にでも微笑む。
出来るだけでも場に和む。
するとふっかが寄ってきた。
すると俺の腕を引っ張って、自身へ寄せる。
阿部亮平
阿部亮平
ふぇ?………
思わず間抜けな声がボソリとでてしまう。
するとふっかはそんな事には目もくれずに俺を包み込むように抱き締めてくれた。
所謂“バックハグ”と言うやつか?。
そう思えば頭がこんがらがっていた。
普通それは好きな人にやる行為な筈。
深澤辰哉
深澤辰哉
………無理に笑うなよ………
またそうやって必死になって………
結構また壊れちゃう阿部ちゃんをもう………見たくないんだよ………
そうふっかに言われた時、今まで閉じ込めていた鍵付きで鎖で頑丈に締め付けられていた扉が開いた。

その途端に天に舞いあがるように、身体が一瞬軽くなった。



:???
阿部亮平
阿部亮平
………んぅ………?
阿部亮平
阿部亮平
ここは一体………?
結翔
結翔
あ、亮ちゃんじゃん、
阿部亮平
阿部亮平
あ、結翔さん………
その、………
俺は途端に思い出す。
結翔なら俺が覚えていない事も知っているのではないかと。
それにこの“赤い糸”の舞い上がりを知りたかった。
結翔
結翔
ん?………あ〜、それ?
“赤い糸”?
阿部亮平
阿部亮平
………うん、
なんか知らないかなって………
結翔
結翔
ふふっ………
名前の由来知ってる?
阿部亮平
阿部亮平
名前の由来………?
俺は思わず首を傾げた。
言葉なら聞いた事はある。
中国語で「紅線」って呼ぶ事だけは。
あとは………。
結翔
結翔
“赤い糸”は「運命の赤い糸」
とも言う。
それが切れた時は運命じゃなかったって言うこと。
でもそれがまた戻ったってことは………
結翔
結翔
復縁・・”を意味するって事。
だから多分亮ちゃんは今でも“SnowMan”の皆のこと大好きだし、俺から見たらだけど皆も“亮ちゃん”の事大好きなんだと思うよ!、
“復縁”………?、
俺と………皆が………?。
こんな迷惑な奴がもう一度みんなと復縁………?。
ダメだ、また頭が痺れてくる………。
、、、
亮ちゃん………、亮ちゃん………
阿部亮平
阿部亮平
………ッ、?
、、、
亮ちゃんは本当は心優しくて、そしてみんなの事が大好きなんだよ。
“阿部ちゃん”って呼ばれる時は必ずニコニコと微笑み時、心底から嬉しいって言うことが分かるよ!。
、、、
だから、もう一度“SnowMan”として頑張ってね………。
“今、時を超えて”………。
「積もる想い全て伝えて_」
“永遠に我愛你、空の果て_”
阿部亮平
阿部亮平
“同じ川を渡ろう_”









あれ?_、いつの間にか戻ってる?。




ラウール
ラウール
よし!、行っくぞぉー!
またはしゃぎ回ってるなぁ………。(笑)
向井康二
向井康二
待ってやぁ、ラウ!
「1番乗り〜!」
って言いながら走り回るラウール。
それを追い掛ける康二。
佐久間大介
佐久間大介
待て待て〜!、
深澤辰哉
深澤辰哉
馬鹿!、お前ら押すな押すな!、
先頭を歩いていたふっかを押し退けては、佐久間は堂々と行進するように歩いているから追いかける様子なんて一つも無かった。
渡辺翔太
渡辺翔太
涼太、疲れた…………
宮舘涼太
宮舘涼太
ほら、手貸すからあと少し頑張ろう?、
ここでも“ゆり組”してるなぁ………。
足の限界が来たのか、舘様に甘える翔太。
それに対して優しく手を差し伸べる舘様。
目黒蓮
目黒蓮
はぁ………皆騒がしいなぁ……(笑)
岩本照
岩本照
だな、本当にジャニーズかよ(笑)
後ろの方で照とめめが見守っている。






















佐久間大介
佐久間大介
阿部ちゃんー!、早くおいでよ!
深澤辰哉
深澤辰哉
ほら、置いていくぞ〜(わら)
向井康二
向井康二
あーぷぅ、ゆっくりでええからな!
ラウール
ラウール
阿部ちゃん〜!、久しぶりに帰ったら勉強教えて欲しい!
渡辺翔太
渡辺翔太
お前も疲れたか?、
無理はすんなよ?
宮舘涼太
宮舘涼太
大丈夫?、
喉とか乾いたりしてない?
岩本照
岩本照
おい、阿部ぇ!
こっちだ!
前を先に歩いていた皆を追いかける俺。
風が強く、被っていた縁の大きい帽子が吹っ飛ばされかけた。
近くへ来て追い付いたと思うと、誰かから手を差し出されていた。














目黒蓮
目黒蓮
阿部ちゃん、走ろっか、
めめがそうニコッと微笑む。
俺も釣られて微笑み、手を掴んだ。




“無限に巡り会う縁”_


























“また、9人は夕陽に、朝日に溶けていく_”





















“縁が裂け、正夢見ず” - 𝑒𝑛𝑑












Menou
Menou
はぁぁぁあぁあ!、
Menou
Menou
終わりましたァー!、
Menou
Menou
いやったァー!
Menou
Menou
…………って言ってもあれですよ?
Menou
Menou
“続編”の方を上げていきマース!
Menou
Menou
ということで“優等生って辛いことだらけだね…”終了(=完結)です!
Menou
Menou
ということで“続編”の方に集中していきます!
Menou
Menou
この他にも
Menou
Menou
こちらの“阿部ちゃん嫌われ集”を投稿しています!
(最近は不安定気味)
Menou
Menou
その他
Menou
Menou
という最近“新作ランキング”に載った作品もありマース、
Menou
Menou
良ければご視聴お願いします!
Menou
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それではここまで見てくれてありがとう!
Menou
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近々、“続編”の章をここに貼っつけるから“フォロー”と“お気に入り🌟”、
Menou
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“応援❤”お願いします!
Menou
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それでは以上!、“menou”からでしたァー!

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