第20話

【 十九 】
933
2026/01/04 12:00 更新




  あなた sitenn




あなた
 ___ってことにしている 。 
 
日比野 カフカ
 な 、なるほど…… 




 あれから私は 、“ 怪獣8号 ”をどのように報告したかを話した 。
 
 報告内容は大きく4つ 。
 
  日比野 と 市川 は先に避難していたこと 、
 
  日比野 が討伐した怪獣は 、私が向かった時は既に何者かによって討伐されていたこと 、
 
 母親と子供は私が保護し 、母親の傷もすっかり癒えて今や新しい暮らしを始めていること 、
 
 そして___怪獣8号と鉢合わせたものの 、逃がしてしまったことだ 。




あなた
 感謝してね 、ただでさえ 
クッソ忙しい中ギリバレないような
報告書を考えて制作したんだから 。
 
市川 レノ
 本当にありがとうございます… 




 頭を深々と下げる 市川 。
 
 ここ最近はろくに休めず 、疲労ばかりが溜まっていく 。
 
 それもそのはず…
 
 なぜなら 、10日後には第3部隊入隊試験の準備に追われているからだ 。
 
 3ヶ月前から準備を進めていたとはいえ 、ここまで多忙になるとは……




あなた
 …そういえば 、 
2人とも受けるんだってね 。
 
市川 レノ
 第3部隊の入隊試験ですか? 
 
あなた
 そうそう 、 
 
日比野 カフカ
 さっき 市川 から聞きました 。 
 
日比野 カフカ
 俺と 市川 も10日後行きます! 




 嬉しそうに 市川 と肩を組む 日比野 を見て 、
 
 私は思わず忍び笑いをもらす 。




あなた
 とにかく 日比野 、くれぐれも 
防衛隊の敷地内で変身すんなよ 。
 
日比野 カフカ
 しょ 、承知しております!! 




  日比野 は突然大声でそう言ったかと思えば 、敬礼のポーズをとる 。
 
 さっきの様子を見た後じゃ 、不安でしかない……
 
 すると 、 市川 が不思議そうに首を傾げながら言う 。




市川 レノ
 … 東條 さんは運営サイドとして 
監督しないんですか?
 
あなた
 医師としてね 、 
 
あなた
 だから君らの合否は左右できない 。 




 私がそう言い終えると 、
 
  市川 が不安そうにたずねてきた 。




市川 レノ
 …もし 、バレてしまったら… 
先輩は即殺処理になるんですか?




 “ 即殺処理 ”
 
 その言葉に反応し 、私は思わず目を薄らと開く 。
 
 そして 、ハッキリと否定した 。




あなた
 その可能性は低いな 。 
 
あなた
 怪獣8号が 日比野カフカ とバレたら 、 
まず身柄を拘束して研究対象になる 。
 
あなた
 そして…まぁ 、結局は死んで 
識別怪獣兵器ナンバーズになるんだろうけど 。
 
日比野 カフカ
 識別怪獣兵器ナンバーズ




  日比野 は私の言った言葉を繰り返すと 、顔色を青くする 。




あなた
 …だが 、怪獣8号が無害な怪獣だと 
確認されたら……
 
あなた
 一生防衛隊に尽くすことになるけど 
生き延びることはできると思う 。
 
あなた
 確率は低いけどね 。 




 私がそう言い添えると 、 日比野 と 市川 は安堵したかのようにホッと息を吐く 。




日比野 カフカ
 可能性は低いけど 、 
他にも道はあるんすね…!
 
あなた
 あくまで可能性だけどね 。 




 安心するのもいいが 、それが気の緩みになると人は必ずボロを出す 。
 
 私は 日比野 にビシッと指を指し 、忠告した 。




あなた
 いいか 、 保科 には気をつけろ 。 
 
市川 レノ
  保科 って…第3部隊副隊長の? 
 
あなた
 ああ 、あいつは勘が鋭い 。 
 
あなた
 ふわふわしているように見えて 
何を考えているか分からないからな 。




 私がそう言い終えた直後 、
 
 ポケットに入れていたスマホが震える 。
 
 電話をかけてきた相手を見ると 、私は思わずため息をもらす 。




あなた
 …噂をすればだな 。 
 
日比野 カフカ
 え 、 保科 副隊長すか?! 
 
あなた
 うん 、 




 はしゃぐ 日比野 を横目に 、
 
 応答ボタンをタップし 、スマホを耳に当てた 。




あなた
 もしもし 、 
 
保科 宗四郎
『 基地におらん 
  みたいやけど 、今どこや 。』
 
あなた
 …前担当した 
患者から借りてた物を返しにね 、




 私はチラッと 日比野 と 市川 に視線を向ける 。
 
 2人とも不思議そうにこっちを眺め 、なにやらヒソヒソと話していた 。
 
 何話してんだろ 、なんて思っていると 、
 
  保科 がため息をついて言った 。




保科 宗四郎
『 …まぁええわ 、 
  それよりもはよ戻って来ぃ 。』
 
あなた
 なんかあったの 、 
 
あなた
 私一応8時からなんだけど 。 




 命令口調な 保科 にムッとしてそう聞き返すと 、
 
  保科 がとんでもないことを言い出した 。




保科 宗四郎
『 …ええか 、落ち着いて聞け 、』



















保科 宗四郎
『 今日から3日間 、 
  あなた に第1部隊への
  短期勤務を言い渡されたんや 。』




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