あなた sitenn
あれから私は 、“ 怪獣8号 ”をどのように報告したかを話した 。
報告内容は大きく4つ 。
日比野 と 市川 は先に避難していたこと 、
日比野 が討伐した怪獣は 、私が向かった時は既に何者かによって討伐されていたこと 、
母親と子供は私が保護し 、母親の傷もすっかり癒えて今や新しい暮らしを始めていること 、
そして___怪獣8号と鉢合わせたものの 、逃がしてしまったことだ 。
頭を深々と下げる 市川 。
ここ最近はろくに休めず 、疲労ばかりが溜まっていく 。
それもそのはず…
なぜなら 、10日後には第3部隊入隊試験の準備に追われているからだ 。
3ヶ月前から準備を進めていたとはいえ 、ここまで多忙になるとは……
嬉しそうに 市川 と肩を組む 日比野 を見て 、
私は思わず忍び笑いをもらす 。
日比野 は突然大声でそう言ったかと思えば 、敬礼のポーズをとる 。
さっきの様子を見た後じゃ 、不安でしかない……
すると 、 市川 が不思議そうに首を傾げながら言う 。
私がそう言い終えると 、
市川 が不安そうにたずねてきた 。
“ 即殺処理 ”
その言葉に反応し 、私は思わず目を薄らと開く 。
そして 、ハッキリと否定した 。
日比野 は私の言った言葉を繰り返すと 、顔色を青くする 。
私がそう言い添えると 、 日比野 と 市川 は安堵したかのようにホッと息を吐く 。
安心するのもいいが 、それが気の緩みになると人は必ずボロを出す 。
私は 日比野 にビシッと指を指し 、忠告した 。
私がそう言い終えた直後 、
ポケットに入れていたスマホが震える 。
電話をかけてきた相手を見ると 、私は思わずため息をもらす 。
はしゃぐ 日比野 を横目に 、
応答ボタンをタップし 、スマホを耳に当てた 。
私はチラッと 日比野 と 市川 に視線を向ける 。
2人とも不思議そうにこっちを眺め 、なにやらヒソヒソと話していた 。
何話してんだろ 、なんて思っていると 、
保科 がため息をついて言った 。
命令口調な 保科 にムッとしてそう聞き返すと 、
保科 がとんでもないことを言い出した 。













編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。