第68話

またね
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2026/05/24 01:07 更新
六男
 えっ… 


帰り道、母親と出くわした。

母親
 あ… るぅと、 
六男
 …こんにちは 
母親
 こんにちは…あのさ、良かったら 
 ちょっとお話しない? 
六男
 お話…? 


母親はオドオドしながら僕を誘ってきた。
なんでこんなにオドオドしてるんだろう…?

そういえば、この人は僕のことが大好きなんだっけ?
たしかに可愛いですもんね…… (

母親
 うん、変なことはしないから 
六男
 … いいですよ 
六男
 何話すんですか? 


僕たちは賑やかなカフェに来た。
人も多いし、変なことされても誰か助けてくれるよね。

母親
 学校はどう? 
六男
 普通…ですかね 
母親
 そう、それなら良かった 
母親
 …私の昔話、聞いてくれない? 
六男
 昔話…? 少しだけなら 


正直なところ、だいぶ気になった。


みんなが「あんな母親なんて」とか言うからそんなに
やばい人なのかな?って。

僕が小さい頃にいなくなったみたいだし、ちょっと
聞いてみたかった。

母親
 … 私ね、子供が産まれたときは 
 すごく嬉しかったんだよ


望んだ子供が産まれて、幸せだったって。

……でも、だんだんと育児が大変になったらしい。
そのまま ななにい に押し付けて自分は出ていった。

母親
 でも、やっぱり大きくなった子供に 
 会ったみたいじゃん? 母親としては 
母親
 だから会いに来たんだ 
六男
 … でも、子供を置いていったんです 
 から嫌われるのは当たり前ですよ 
母親
 それはそう、だよね… 


…でも、ちゃんと理由があってこの人は僕たちを
置いて行ったんだ。

ただ理由もなく置いて言ったわけじゃなかったんだ。

六男
 … あ、そろそろ僕帰らないと 
母親
 そっか、送るよ! 
六男
 いいですよ、! 
六男
 ころにい たちにバレたら 
 面倒くさくなりそうですし 
母親
 じゃあ、ここで 
母親
 またね、るぅと 
六男
 … また、 


このとき、僕は「また」なんて次も会うかのような言葉
を返してしまった。

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