貴)海夜ちゃん、?
達)俺から話すよ
海)ありがと、
怯えた海夜ちゃんの代わりに
達也くんが今の状況を話してくれた
昇)俺らが見たのって
そんなやばいのか?
達)あぁ、お前らが見たやつは
八尺様って言うんだ
貴)八尺様. . .?
達)この村には昔から八尺様って言う
八尺ある女が出るんだ
昇)だからあんなでかいのか、
達)八尺様に出会うと必ず
死んでしまうんだ
貴)え、私達死ぬの. . .?
ガチャッ
母)大丈夫よ
貴)え、?
達也くんが話していると
部屋のドアがあき海夜ちゃんの
お母さんが女の人を連れて
部屋に入ってきた
昇)大丈夫ってどういう、
??)大変な事になったわね
貴)あなたは、?
??)私は八重よ
貴方達、いつ八尺様に会ったの?
昇)ここに着く少し前だから
10時頃です
八)そう、とりあえず今は
これを持っておきなさい
そう言って八重さんは
私と昇太にお札を一枚づつ渡してくれた
そして、八重さんは
私の事を見ると不思議そうな顔をした
八)八尺様が狙うのは
男の人だけのはずなのに
なんで貴方まで. . .
貴)え、?
八)まぁ、考えてもしょうがないわね
こっちに来て
八重さんに言われついて行くと
海夜ちゃんの家の2階の角部屋に
とおされた
八)もう時期日が暮れるわ
今日はここで隠れていて
その部屋は窓には隙間なく
新聞が貼られ外からは見えなくなっていた
八)いい?今日、私達は2人に
話しかける事もなければ
2階に上がる人もいないわ
貴)わかりました、
母)これ、夜ご飯に食べなさい、?
海夜ちゃんのお母さんは
私達におにぎりと少しのおかずを
渡してくれた
八)テレビも見ていいし
会話もしていいけど
絶対にこの部屋からは出てこないで
貴)わかりました、
それじゃあね、と言って
部屋を閉めると私達は
内側から鍵をしめた
貴)昇太、
昇)大丈夫、俺がいる
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!