第29話

歓迎を祝して
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2020/04/27 00:55
ピーンポーン




蘭 「あなたちゃん!いらっしゃい!」

あなた 「お邪魔します……!」




私は、毛利探偵事務所の上にある蘭ちゃん達の家に入る。

まだ、黒の組織に入ったって言う自覚がないけど…今は気にしないっ!


そういえば、私はスパイ側として入った事になるのだろうか。

コナン君達にバレたらもう終わりだ…。


まあバレるだろうけど。




小五郎 「これはこれは!あなたさん!お待ちしておりました!」


コナン 「お姉さん?!なんで!?」


おっちゃんは何故か正座をして此方を見ており、コナン君は私を見て驚いてる。

あ、言ってなかったんだ。


蘭 「今日、お泊りしてもらう事になったの!」

あなた 「よ、よろしくお願いします!」


私はペコリと頭を下げる。


小五郎 「蘭!部屋を紹介して来い!ご飯はそれからだ!」

蘭 「うん!あなたちゃん、ついてきて!」



洗面所で手を洗ってから、私は蘭ちゃんに部屋を紹介してもらった。


いつもテレビで見てる場所に居ると考えただけでもうっ………!!

天に召されそうであります。。




蘭 「寝る所、私と同じだけど良いかな?」

あなた 「ぜ、全然大丈夫だよ?!ありがとう!」


あの……あの部屋で寝れる?!蘭ちゃんと?!


あぁ………天に召されました。。






小五郎 「では、あなたさん歓迎を祝して乾杯!」

蘭・コナン 「かんぱ〜い!!」


皆でグラスを上に掲げる。



あなた 「あ、ありがとうございます…!」


蘭 「これから沢山話そうね!」


蘭ちゃんが微笑む。


あなた 「うん!」



コナン君はと言うと………


もぐもぐとご飯を食べてる。



こうみたらほんっと可愛いのになぁ……

安室さんといる時とは全然違う………。

本当に別人みたいだ。





皆でわいわい話してると、


蘭「そういえば、あなたちゃんお母さん達は?」


あ、やばい。 考えてなかった。


あなた 「あ、お母さんとお父さんは海外に住んでて…私一人なんだよね。」


私は頭を掻きながら苦笑する。


この演技はコナンくんに通じるのだろうか!



蘭 「あ、そうなんだ!なんかごめん!」

あなた 「全然…!!大丈夫大丈夫!」


蘭 「コナン君と一緒だね!」

あなた 「え、そうなの?」

コナン 「僕のお母さんもそうなんだよ!だから今は蘭姉ちゃんの家に住ませてもらってるんだ!」

あなた 「そうなんだね!」



コナン君の親は文代さんなんだよね。

文代さんは有希子さんが変身した人なんだけど笑。









その後も私の歓迎会は続き、










PM9:00


あなた 「ふぅ…………。」

お風呂にまで入らせてもらっちゃいました。

毛利家のお風呂に……!!


さいこうっっ!!!!


髪をタオルで拭きながらリビングに戻る。




小五郎 「ふぁぁ…ヨーコちゃぁぁん……」

蘭 「もうっ、お父さんったら……。ごめんね?いつもこんな感じだから……。」


おっちゃんはお酒の飲みすぎで机に突っ伏して寝ている。



あなた 「ううん!毛利さん面白いね…!」

蘭 「毎日これだからしんどいけどね……。」


二人見合って笑う。



コナン 「蘭姉ちゃん〜!お風呂いいよ〜!」



蘭 「は〜い!じゃあ、あなたちゃん、ちょっと待っててね。」

あなた 「わかった!」



蘭ちゃんはコナンくんに呼び出され、浴室へと向かった。

それと同時にコナン君がリビングに戻ってくる。




二人きり…………

また何か聞き出されるのだろうか。


平常心平常心…………




あなた 「急に来ちゃってごめんね?」

コナン 「全然大丈夫だよ!お姉さんが来て、賑やかだったし!」

あなた 「そっか………。」



そして沈黙。







その沈黙を破ったのはコナン君だった。





コナン 「安室さんと何話したの?」



声色が変わった。 表情も工藤新一になってる。


ぐっ、来たか………。



あなた 「んーっとね、色々?」

コナン 「安室さんの事知ってたの?」

あなた 「え、なんで??」


コナン 「安室さん、自己紹介してなかったのに安室さんって呼んでたし。」

あなた 「それは蘭ちゃんが安室さんって言ってたし?」


何とかバレないようにしなくちゃ。



コナン 「じゃあ、もう一つ聞いていい?」


これ、嫌って言っても聞かれるパターンですよね。


あなた 「…いいよ?」


コナン 「安室さんに誰ですかって聞かれた時、“ここの世界” って言おうとしたよね?


……………何者だ。」



ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!




あなた 「え?聞き間違いじゃないかな?ここの町って言ったけどなぁ……。」


何とかはぐらかす。


コナン 「いや、聞き間違いじゃない。安室さん
もそう聞いた。 答えてお姉さん。」


あなた 「……………………。」



私の秘密を知ってるのは、赤井さんと博士。

スタッフさんにはまだコナン君には伝えないほうが良いって言われた。


だから、何がなんでも隠さなきゃ。




とその時、











ピロロロロ♬






私の電話が鳴った。

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