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第90話

Vol.3
「私のような者が言える立場ではないですが」
「構わんよ、松山君」
「では、失礼ながら。つまり組員隠しがもたらすものは組織の波状をきたすものだと思っています。つまりアングラ化した者は密かに第三組織を作りあげる要素もあります。それと…」
「構わん」
「はい。簡単に申し上げれば、組織の拡大には当然派閥が形成なされます。ならばどうでしょうか?思わしくない人物をヒットしやすくなるのではないでしょうか?それがアングラ化した者であれば、当然司令塔は無関係となる逃場を確保しやすくなるでしょう。それに処分者と繋がりを持つことは、つまりあらゆる疑いを生み出すことにも繋がります。現在は処分者のチラシを出すことも禁ずる動きが警察政策の1つですが、裏を返せば第三勢力を作らせることが政府の意向であれば、犯罪をけしかけているのは?」
「ということですな、松崎検事」
「はい。よく理解しています。だから私は疑念を抱いたのです」
成る程、全く同じ考えである。只彼は何に向かっているのか?
「クス。ゲームですよ。それは恐らく本家親分である山岡会長がお気づきであることだと思います」
「横浜での件は林野から報告を受けているが、まさか君のことなのか」
「カシラ、夢だよ。それにお前のことだ、あの子をガードしようとしてくれたことは、ほぼ調査してのことだと察し感謝している。済まぬな」
「親分…」
「さあ今日はゆっくり食事をしようじゃないか」
彼がいうゲームとやらを楽しませて貰おうか。
「お待たせさせ申し訳ありません」
彼が深々と頭を下げた時、別席の女性が此方に足を向けたのである。
「本家のカシラ、いや、このような場所では社長のほうがいいでしょうか」
「そうだな。それよりもお嬢、京都でのライヴで気づいていたのですか?まさか撮影をしていたとは」
「キャハ。だって慎ちゃんがそうしろと言っていたから」
成る程。不審人物を捕らえるには最善策かもしれない。そしてその映像が彼に届いていようとは。
「ところで社長、ご紹介する人物は今更説明するほどではないでしょう」
「そうだな。それで理解が出来たよ、京都の件が」
外堀を埋めてこそ、本丸は落ちるという訳か。やはり繋がりが良策ということだな。
「ところで松山君、隣の個室なんだが、余りにもこの場に不似合いな女性がいるんだが。それに付き添いの者は、素人じゃないな」
「お気づきでしたか。先生ならご存知でしょうが、クク、悪戯好きの仔猫がじゃれてきただけですよ。ところで先生、例の許可はまだ出さないで下さいよ。それと貴女のことだ、どちらに転んでも外堀を埋めることは既にできない」
「今更言うまでもないわ、松山君。それにしても、この件であのご息女までが…」
ご息女?何て言えばいいのか、あのファッションは。
「それにしてもお嬢が、ハハハ警察官だったとは」
「だって面白そうだもん。それに慎ちゃんと知り合えたのも、警察官だったからかもしれないし」
お嬢がいう言葉に私は、運命なるものが如何に縁を左右するものなのかを感じてならない。只気掛かりなことは、何故彼を排除しようとしているかだ。この国の裏側を覗くことが如何にタブー視されていても、ネット社会に於いては最早どうすることも出来ない時代に突入している。それにしても…。
「何故君は今に踏み留まっているのか」
「その答が出るのも、そんなに遠くはないでしょう」
それが彼の答であった。
『真にグローバル化をなし得たものは、ただ一つ「情報」のみである(ピーター・F・ドラッカー)』
確かに言えることであるが、その情報に振り回されている者がいるのだから、情けなさを感じるものである。


学校法人制度の概要


1. 設立
 学校法人は私立学校を設置運営する主体です。学校法人を設立しようとする者は、寄附行為において、その目的、名称、設置する私立学校の種類、名称等所定の事項を定めた上、文部科学省令でさだめる手続(私立学校法施行規則第2条等)に従い所轄庁の認可を受けなければなりません(私立学校法第30条)。
 寄附行為とは、学校法人の根本規則たるべきものであって法人の現在及び将来の在り方を規制するものであり、法律に定められた事項(必要的記載事項)のほか、法令の規定に違反しない限り、任意的な事項を定めることができるが、寄附行為の変更には一部の届出事項を除き所轄庁の認可が必要となります(同法第45条、同法施行規則第4条の3)。
 この場合、所轄庁とは、私立大学及び私立高等専門学校を設置する学校法人については文部科学大臣、私立高等学校以下の学校をのみを設置する学校法人については都道府県知事になります。
 所轄庁は学校法人設立の申請があった場合には、当該学校法人が設置する私立学校に必要な施設及び設備又はこれらに要する資金並びにその経営に必要な財産を有しているかどうか、寄附行為の内容が法令の規定に違反していないかどうか等を審査した上で認可を決定することになります(同法第31条)。その場合、所轄庁はあらかじめ、大学設置・学校法人審議会又は私立学校審議会の意見を聴かなければなりません。
 学校法人の認可は、学校の設置認可と同時に行われ、学校法人はその主たる事務所の所在地において設立の登記をすることによって成立します。


2. 管理運営
 学校法人には、役員として、理事5人以上、監事2人以上を置かなければならないとされ、学校法人の公共性を高めるため各役員について、その配偶者又は三親等以内の親族が1人をこえて含まれることになってはならないこととなっています。
 学校法人の業務の決定は寄附行為に別段の定めがないときは、理事の過半数をもって行われるが、一般には、基本財産の処分等の重要事項については理事総数の3分の2以上の特別決議が必要であるとされています。また、一定の重要事項については、あらかじめ評議員会の意見を聞かなければなりません。
3. 解散
 学校法人は、法律に定める一定の事由が発生した時解散によってその活動を終了します。解散した学校法人の残余財産については、合併、破産の場合を除いて、所轄庁に対する清算結了の届出の時点において、学校法人その他教育の事業を行うもののうちから寄附行為の定めるところにより帰属すべき者に帰属する。また、これによっても処分されない財産は国庫に帰属することになっています。
4. 準学校法人
 なお、専修学校又は各種学校の設置のみを目的とする私立学校法第64条第4項法人(いわゆる準学校法人)についても以上の学校法人に関するしくみが準用されています。

この日本に於いて、全寮制の学校設立の準備をしている人を紹介しておこう。
2013年、軽井沢に日本とアジアをはじめとする世界各国の子供が寄宿する全寮制の高校を作る――。こんな目標を掲げて、日々、奔走する女性がいる。一般財団法人軽井沢インターナショナルスクール設立準備財団代表理事の小林りん氏だ。  なぜ小林氏は全寮制インターナショナルスクールを開校し、何を成し遂げようとしているのか。「ゼロから学校を作る」取り組みを追っていく。 第1回 「サマースクールで子供たちに教えられました」から読む
 「これだけ『アジアの時代』などと言われているのに、今の日本の教育にはとかく欧米志向になりがちなところがありますよね」  なぜ今、日本で全寮制のインターナショナルスクールを作ろうとしているのか――。その思いを問うと、小林りん氏はこの学校が持つべき“日本らしさ”“アジアらしさ”へのこだわりを語り始めた。
軽井沢インターナショナルスクール設立準備財団の代表理事を務める小林りん氏

 「私自身、カナダの高校やアメリカの大学院を出ていて、そこで学んだことは非常に大きいのですが、実際にアジアで次世代を担うリーダーとなる人材を育てようという時、少数の強いリーダーが全体を引っ張っていくような米国型のリーダーシップのモデル以外にも、日本らしさやアジアらしさを生かした多様なリーダーシップのモデルがもっと意識されてもいいと思うのです」  
そこには、「欧米主導の資本主義社会の限界が囁かれる中、和を重んじ、共存共栄の精神が強いアジア的な価値観は、これから世界でも必要とされていくものになるのではないか」という思惑もあるようだ。  
もともと「日本で初めての全寮制インターナショナルスクールを作る」という発想が生まれたきっかけは、そもそも学校作りの構想を小林に呼びかけ、共に学校設立に尽力しているあすかアセットマネジメント(東京都千代田区)代表の谷家衛との出会いにまでさかのぼる。小林と谷家は互いにどのような思いを持ち、志を一緒にすることになったのだろうか――。 
フィリピンで痛感した疑問と限界
 2007年、小林は国連児童基金の職員として、フィリピンで忙しい毎日を送っていた。  フィリピンには、親のいない、住民登録もされていないようなストリートチルドレンが10万人近くいると言われている。ともすれば、それが犯罪の温床となり、売春や臓器売買といったことまで起こってくる。そんな彼ら彼女らの最低限の人権を守るうえで、「教育」の意味は大きい。  「子供たちが文字の読み書きができるようになること、できれば学校に行き始めることは、そんな負のスパイラルから抜け出して自分の人生を切り拓いていくために、非常に大事なことです。ユニセフ(国連児童基金)では、年間8000人から1万人のストリートチルドレンたちに教育の支援をしていました。ただ・・・」  小林は仕事にやりがいを感じる一方で、その前に立ちはだかるあまりに大きな格差に、むなしい気持ちも抱えていた。  「我々の活動はそれぞれの子供たちを確実に変えていきましたが、そんな子供たちを生み出している国全体の体制を変えるほどのインパクトがあるかというと、必ずしも十分ではありませんでした」  もし彼ら彼女らが
高校や大学へ行ったとしても、高失業率のフィリピンでは職が見つかるかどうかも危うく、結局は貧富の差が解消されないという現実があった。国内でも頑張れば何とかなる――。そんな希望さえ失っていたことは、優秀な人材ほどどんどん海外へ出ていくことからも明らかだった。  フィリピンは、GDP(国内総生産)における海外からの仕送りの割合が13%にも上る国だという。国内にチャンスがないから、それを海外に求めるしかないのだ。
小林が勤めていたユニセフのオフィスにも、毎年2~3人のフィリピン人の職員から「ビザが下りました!」との報告があった。そして、皆に祝福されて、海外へ出て行く。「私は、あなたの国が大好きで少しでも役に立ちたくて頑張っているのに・・・」。
心のどこかで、小林はそう思わざるを得なかった。1999年に結婚した小林は、夫を日本に残しての赴任だった。

「この案件を私は文部科学大臣として、貴殿方に協力を願いたいのです。確かに私は様々なバッシングを受けていますよ。地方に低レベルの誰も行かないような大学や短大を作って、定員割れで採算が取れなくなって潰れてしまうことが目に見えているので、そういう大学がこれ以上増えないようにしたかったのは、偽りなき本音ですよ」
「よく判りました。確かに中田先生の意向は最もだと思います。我々が慈善活動をやろうとしても、中々受け入れて貰えません。だが私達も決して日本の未来を見据えていない訳ではありません」
「では私は先に席を外させて戴きます」
なる程な。確かに今この国自体が主軸のネジが緩みかけているのは間違いないだろう。