第10話

第二章 5
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2023/04/18 07:27 更新
翌朝、午前7時。

前日に母から留守電があったので、再生してみる。
お母さん
『もしもし、リョウ? お母さんです。
急に予定が変わって、しばらく帰れません。
お金は自分でおろしてください。』
──ちょうど良い。
マオには、しばらくここにいてもらうことにしよう。
リョウ
…っと、あいつにも電話……
『発信中……発信中……』
ナツキ
お、なんだリョウか。俺に電話したってことは、逢瀬と連絡ついたのか?
リョウ
うん。とりあえずは無事だったよ。
ナツキ
そーかそーか、とりあえず生きてはいるってことか
リョウ
勝手に殺すなよー、
ナツキ
わりw …でもなー、俺だって心配してんだぞ?
無事を喜んでるやつもいるぞ、って逢瀬に伝えておいてくれ
リョウ
了解
ナツキ
じゃ、またなー
リョウ
うん、また
プツッ。ツー………ツー………ツー………
リョウ
さてと…
マオはまだ起きない。
朝食を作るにも時間が早い。

絶妙な時間に起きてしまったのを後悔すると同時に、ナツキが電話に出たことにも驚く。

することもないのでテレビをつける。
朝のニュースをやっていた。
ニュースキャスター
────次のニュースです。〇〇☓番地区での暴動が──
今日も今日とて暴動のニュース。
最近の話題は、このことで持ち切りだ。

僕の住む467/7番地区でも過激派の暴動…もとい宗教運動が大きくなって、昨日学校から休校の連絡が入った。
リョウ
家のカーテンをわずかに引いて外を見ると、黒い布をかぶった依代よりしろが道のあちこちに置いてある。

気味が悪い。
ほんの一週間前には何もなかったはずなのに。



こんなにおかしくなった世界でなんて、外にも出たくない。




でも、そんなこと言ってられない。
無いものはいっぱいあるし、買い物に行かなきゃ。


居間のテーブルの上に「買い物に行ってくる。すぐ戻るよ」というメモを残し、僕はスタンガンを持って家を出た。
ここで作者(哭(なき))からちよっと解説です。
作中に入れられなかったせいで分かりにくくなってしまってごめんなさい🙇



依代よりしろとは〉
暴動などで外で亡くなった人の遺体のことです。
よく、親族の人たちが月をかたどったアクセサリーをそばに置いています。

死生輪廻教では、この依代よりしろには女神の化身である「スピリット(今でいう天使のようなもの)」が月のアクセサリーを目印に宿り、神の世界を案内するとされています。



〈リョウくんが持ってるスタンガン〉
一般の人々は、護身用に何らかの武器を持っていることが多いです。

リョウくんのスタンガンも護身用です。
ちなみにですが、マオちゃんはリョウくんの家に置いてあった催涙スプレーを持ってます。

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