第140話

今宵、梵天は夜に消える
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2022/09/05 08:19




丁度、1年が経ったある夜








九井 一
くっそ、なんでこんな夜中に墓地なんざ…
灰谷 蘭
何々〜?ココちゃん怖いの〜??
灰谷 竜胆
おこちゃま〜?
九井 一
んだとコラ
カクチョー
おいそこ、馬鹿やってんじゃねぇぞ
黄昏 颯太
あの、僕来て良かったんですかね
明石 武臣
まぁ、良いだろ
明石 武臣
あなたと首領からのご指名だ






時刻は夜中
















薄暗い灯りが、墓地を照らす
















あなた
……
三途 春千夜
……
マイキー
……





お墓には、お母さんの名前












しっかりお参りした















今後の事も、今までの事も






ちゃんと、伝えてあげた














あなた
…お母さん、もう、私は大丈夫
あなた
春千夜さんや、万次郎さん達と、ずっと、ずっと一緒にいるから
あなた
だから…大丈夫。
あなた
…今まで…ありがとう……







その時、優しく風が吹いて















私の頬を撫でてくれるように通り過ぎた














あなた
…さぁ、帰ろっか
三途 春千夜
…ん、帰るか
三途 春千夜
体、気をつけろよ
望月 莞爾
車出すか
明石 武臣
帰りにどっか寄るか?
灰谷 蘭
お前そればっかな?バー行きたい〜
カクチョー
ああ、良いんじゃないか?
九井 一
賛成だ、疲れたしな
あなた
さんせー!
黄昏 颯太
あ、あなたさん、荷物持ちますよ
灰谷 竜胆
残念、もう俺が持ってます
灰谷 蘭
残念黄昏〜
黄昏 颯太
くそぅッッッッッッ……
マイキー
…んじゃ、帰んぞ、お前ら
全員
はい、首領




三途 春千夜
……手。
あなた
…ありがとう、春千夜さん
三途 春千夜
…別に、ガキの時からロクに手繋いでないと思っただけだ
あなた
…素直じゃないね
三途 春千夜
うっせ









そう笑いながらも、私たちは帰って行く
















夜の灯りが灯る、夜の街へと
















今宵、梵天は夜に消える



















Fin …









キラうさ
キラうさ
この後あとがきあるんで是非ご覧くださいね

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