第31話

意外な励まし グールとの付合方
1,022
2025/08/12 00:08 更新
あなたの特待生
し、白烏ちゃん!
あなた
なんですか?
あなたの特待生
えっと…怒ってますか?
あなた
別に怒ってませんよ?
あなたは柔らかい笑顔を浮かべた。
あなた
まあ、自分たちに非があったのは間違いなく事実ですし、別に怒ってるわけじゃないんです
あなたの特待生
(なんとなくだけど、嘘ではなさそうだ)
あなた
ただ、コミュニケーションを取ろうとしてるあなたの特待生先輩に対してあの態度はないだろ、と思って
あなた
ちょっと腹が立ちました
あなた
(周りとの関係を全て遮断してた時の自分を見てるみたいで…苦しいし、気持ち悪い)
あなた
(でもそのマイナスな感情を自分以外に向けてる自分が一番)

あなた
(気持ち悪い)
あなた
理解は出来るんですけどね…
あなたは呆れたように笑った。
あなたの特待生
…白烏ちゃんって優しいんですね
あなた
え?
あなたの特待生
だって、私のために怒ってくれた、って事ですよね
あなたの特待生
優しいですし、かっこいいです
あなた
あなたの特待生
正直「開闢の審判」があんな感じだったので1年生に対して若干苦手意識があったんです
あなた
…あー、まぁ、そうですね
あなた
(明らかに不良の翔くん、態度が全体的に悪い玲音、理事長に対してあの対応の蓮くん、『監査するなんて100年早い』とか言った針条くんだもんな)
あなたの特待生
でも、白烏ちゃんのおかげで少し苦手意識がはらわれました
あなた
あ、あはは…
あなた
(まぁ、割と「開闢の審判」のまんまだけど…)
あなたはその言葉を飲み込んで、あなたの特待生に向かって少し歪に微笑んだ。
あなた
そ、それはそうとフロストハイム追い出されてしまいましたけど、これからどうしますか?
あなたはボロが出てあなたの特待生を怖がらせる前に少し強引に話題を変えた。
あなたの特待生
あ…
あなたの特待生
えっと… 理事長の助言通りに、取り敢えず職員室に行ってダンテ先生に相談しましょうか
あなた
やっぱり、それが一番良いですよね…
あなたの特待生
はい。白烏ちゃんはダンテ先生のこと知っているんですか?
あなた
知ってますよ。自分の「開闢の審判」の時に顔合わせしました
あなたの特待生
と言うことは、ダンテ先生はジャバウォックの顧問でもあるんですか?
あなた
いえ、そういう訳ではないです。ジャバウォックの顧問はハイド先生ですし
あなたの特待生
じゃあ、何で顔合わせを?
あなた
さっき理事長が説明した通り自分は色んな寮の任務に同行するので他の寮の顧問の先生方にも前もってお会いしたんです
あなたの特待生
そうだったんですね…。じゃあ他の先生とも関わりあるんですか?
あなた
いえ、各寮の顧問の先生だけですね…
あなたの特待生
なるほど
2人は肩を並べて廊下を歩く。しばらく歩いていると職員室に到着した。
あなた
失礼します。ダンテ先生いらっしゃいますでしょうか?
ダンテ
…はあ。お前らか。入ってこい
ダンテはため息をついて、あなたとあなたの特待生を職員室に入ってくるよう指示を出す。
あなた
失礼します
あなたの特待生
し、失礼します
ダンテ
それで、どうした?
ダンテは手元の書類から視線を外すことなく、2人に淡々と聞いた。
あなた
…冠氷先輩の所へ挨拶に向かったのですが、どうやらお取り込み中だったようで、彼の機嫌を損ねてしまい、寮長室を追い出されました
あなたの特待生
(じ、事実だけど、なんか言い方に棘があるような…?)
ダンテ
ダンテはサングラス越しにあなたの顔を見た。
あなた
ノックはしました。ただ鍵が掛かっていなかったので、不本意ながら盗み聞きという形になってしまったようです
ダンテ
… …あいつらは一筋縄ではいかない
ダンテ
いかに未熟で、物騒で、身勝手な連中か、今後も繰り返し思い知らされることだろう
あなた
あなたは琥珀色の瞳でダンテを見つめた。心なしかその瞳は揺れている。
あなたの特待生
(初対面であんなに拒絶されたら、任務に同行なんて、認められないよね… …)
あなたの特待生は自分がいかに平和ボケしていたのか思い知り、反省した。
ダンテ
… … … …
あなたの特待生
… … … …
ダンテ
… …しかし、お前が抱える問題や、人々を脅かす「怪異事件」を解決するためには… …
ダンテ
白烏含めグールたちの力が必要なことも事実だ。自分が可愛ければ、上手く立ち回ることだな
ダンテ
あいつらが何に喜び、何に怒るのか、一人ひとり見極め、利用してやれば良い
あなたの特待生
利用、ですか… …
あなたの特待生は今、一番近くにいるグールであるあなたの顔をチラリと見た。
あなた
…そうですね。グールが人間と同じように思考力を確立している以上、最終的に行動を決めるのは感情でしかありませんし
×××
そうそう。それに… …
×××
そうしないと君、呪いの解き方見つける前に死んじゃうかもよ?
あなたの特待生
ハイド先生… …
そう言って突然、横から割り込んできたのはハイドだった。
ハイド
君たち、あのひきこもり寮長くんに会えたんだ? すごいね〜?
ハイド
僕なんてもう、半年くらい会ってないかも
ダンテ
僕が顧問になったからには看過しない。前任の教師は一体、何をしていたんだ… …
ダンテはそう言って頭を抱えると、引き出しから一通の書類を取り出し、あなたとあなたの特待生に差し出した。
ダンテ
磴に頼まれていた追加の調査資料だ。これを、冠氷か磴に渡してくるように
あなた
(冠氷…は、フロストハイムの寮長らしい冠氷尋の事だとして… …)
あなたの特待生
磴… …?
ハイド
磴塔真。3年生のフロストハイムの副寮長。尋と一緒にいなかった? ほら、片眼鏡の
あなた
あ…
あなたの特待生
あ! たしかに寮長の部屋にいました。何か揉めてたみたいですけど… …
あなた
(たしかに塔真って呼ばれてたな)
ダンテ
… …どうせ、くだらないことだ
ダンテ
とにかく、どちらかに渡してくれれば問題ない。今日中に頼んだぞ
あなたの特待生
今日中に、ですか… …
再びフロストハイムへの訪問を命じられ、あなたの特待生の胸の奥に、もやっとした気持ちが広がる。
あなた
ダンテ
… …意外と分かりやすいんだな
ダンテの言葉にあなたの特待生はダンテの目線の先のあなたを見る。
あなたの特待生
ふふっ
あなたは顔を顰め、全面に嫌悪感が溢れ出てる。意外にも子供らしい表情をするあなたにあなたの特待生は思わず笑ってしまった。
ハイド
アハハ、良いじゃん良いじゃん。年相応でさ
あなた
… … … …
ダンテ
… …諦めるな
ダンテのその言葉はあなたにもあなたの特待生にも向けられたものだった。
あなた
… …はい
あなたの特待生
… …はい
2人はほぼ同時に返事を返し、一礼をして職員室を後にした。
ダンテ
… … … …
ダンテは2人が去っていった職員室の扉をまっすぐに見つめた。
ハイド
… …ダンテちゃん、ツンデレ〜♪
ダンテ
… …うるさい
職員室を去ったあなたとあなたの特待生は特段会話もなく、廊下を進んでいた。
すると、殆ど同時に2人の携帯が鳴った。
あなた
(あ、Dチャ…えっと、蓮くんから…?)
 蓮
(挨拶のスタンプ)

メシ、一緒食えそう?
食べれそうだよー😆

オッケー。針条と学食で待ってるわ

一応席も取っとく
(ありがとうのスタンプ)

早くこいよ
りょーかい
あなた
あなたの特待生先輩
あなた
これから友達と一緒にお昼食べることになったので、お先に失礼します
あなたの特待生
え? あ、はい
あなた
その書類、一旦あなたの特待生先輩に預けておきますね。連絡先はフロストハイムに行く時交換しましたし、あなたの特待生先輩のタイミングに合わせますので、またフロストハイム行く時は連絡ください
あなたの特待生
分かり、ました
あなた
それでは
あなたはあなたの特待生にお辞儀をして、その場を去った。
スポットライト枠
    K S . 様(間違ってたらすいません!!)
藍世 様
Akari 様
スポットライトありがとうございます!

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