濡れた蓬髪の美男子と歩く。
2人の間は無言だったが、何故か心地良い気がした。
私の軽く投げたバスタオルを華麗にキャッチしながらも、間抜けな声を上げた。
バスルームに彼を押し込む。
私はさっさと彼の着替えを準備してバスルームの前に置いておく。
だいたい、悠とかがデザイナーの仕事を見たいと気分でいきなり来たりするから、本人の為に置いているのだ、、。まぁ、まだそれが使われた事はないが。
そういえば、私、弟以外を家に入れた事なくない!?
、、というか、弟すら日帰りしちゃうから男の人を家に泊めるのは実質、初めてでは!?
耳元で突然の美声。
ほんとびっくりしたぁ、、。
心臓がバクバク言ってる、、。
浴びてくるの早い、、って思って時計を見るも、意外とそうでもなく。
ただ私が少し長く考え事をしていただけ、らしい。
私の顔を覗き込む太宰。
揶揄うように笑う太宰。
その少し大きな手が、いたずらをする様に私の頬に伸びてきた。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!