麻里視点
ずっと逃げてるから、息が苦しい─────
もう、無理────────────
そう考えた瞬間、あたしの足首に髪の毛らしきものが巻かれた。
後ろに引っ張られ、あたしは死を覚悟した。
さっきよりも低くて怖い声に、恐怖で体がガタガタと震える。
両手にも髪の毛が巻かれ、一瞬目をつむった瞬間に手足はコトン、と床に落ちていて、手足があったはずのところからは血が噴水のように吹き出ていた。
ザシュッ、ザシュッ、ザシュッ。
色々なところが切り落とされた。
苦しませるために、即死のところをわざと避けてるから苦しい。痛い。
もう、死ぬ─────────────
仁視点
タッタッタッ、と永遠と続きそうな廊下を駆け抜ける。
するとそこに、大きく禍々しい雰囲気を纏った扉があった。
でもさっきとなんか違った。きっと何個か入口があるんだろう。
ドアノブをひねり、人消え館から飛び出した────────















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。