奏多は口を開いた。
なぜ奏多はこの事を知っているのか。
まさかあの人達のなかにスパイが?
そう言うと奏多は
と言った。
うらたさんや坂田さんや千羅さんや志麻さん、そしておじいちゃんも潰すってこと?
そんなのだめ。
私が初めて人に信憑性を持った人達なんだから。
奏多はそれを見計らったように私にこう告げた。
流石にそれはいやだ。
でもあの人達を守れるなら私は死んでもいい。
大事な人を殺されてしまうのなら私が死ねばいい。
挨拶というのは奏多はこの人が嫁ということというのだろう。
いいんだ。
もう。
あの人達には死んで欲しくないもん。
志麻さんは私のことを嫌がってたし。
所詮私が周寧組に居ても役に立てることはない。
戦えもしない。
可愛くもない。
愛想が悪い。
私にはいい所がない。
うらたさん達も私のことをいやいや向かい入れたのだろう。
分かってる。
全て分かってるんだよ。
そんなことをしばらく考えていた。
ふとして私は窓を見た。
そこには綺麗な夕日が私の目に映った。
夕日を見るとお母さんと私が手を繋ぎながら歩く思い出が湧いてくる。
懐かしいな。
そのお母さんももういない。
神様は私のことを見放したのだろうか。
そんなことを思いながら奏多に手を引かれるままに歩いていく。














編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。