しるこside
ハルジオンの花言葉……追想の愛。
単純に「あぁ、好きだな」と感じた。本当の意味は恋愛に対する未練。だけど、未練は決して悪いことじゃないと思う。
早くその人のことを忘れなきゃ、新しい恋にって思っても忘れられない……。引きずり続けるのは心的に辛いかもだけど。
でもそれって、どんな別れ方だったとしても……それだけ人を愛せたってことじゃない。
だから決して、悪い言葉じゃない。
だけどね。それ以上にあなたの思う意味は、もっと前向きで素敵で。きっと本当の追想の愛だからって。
……そう思ったよ。
気づいたらもう夜になってしまっていた。
先ほどの夕日は隠れ、今度は月が光として俺たちを照らしてる。
……そんなの、当たり前に決まってるじゃん。
きっと……名前も知らない、夢を見せてくれたあの子がいなくても。
あなたと接点ができることが、凄い奇跡だとしても。
きっと……きっと、会えるから。
そう信じて眠りにつこう? あなた
1857、じらいちゃん、かるてっとside
しるこさん(ちゃん)は凄い。
財閥令嬢様……なんて、普通では関わり合えない人のことを思い続けたのだから。
そして、さっき手を差し伸べたあなたの名字あなたの下の名前さん。凄く必死だった。嬉しさなのか、感動……なのか。
テレビや新聞で見たときより、ずっと晴れやかな表情をしていた。
夢で出会った……なんて、信じ難い話ではあるけど。きっと本当なんだろうなって思う。
こういうことがあって……と話しているしるこさん(ちゃん)を見て、すぐに助けたいと思った。
普段そういうのが苦手そうなのに、凄く一途で真剣だったから。
……はこたろーさんも一緒。彼女さんと話している彼の声は、凄く優しかった。本人は無意識なんだろうけど……塩対応だって、きっとはこたろーさんなりの信頼表現。
あぁ、メンバーにそんな人たちがいるなんてやっぱり凄い。
しるこさんとはこたろーさんの想いを知って……みんべんさんももしかしたら今、同じことを考えてるかもしれない。
……あははっ、
「〝あの子〟の為に、俺も頑張らなきゃなって」
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。