△前回はこちらから
準備っていっても制服は入学式だけ行ったから開封されてるし教科書も侑が届けてくれた。から特にないねんなぁ。
私は壁に寄り掛かって腕に顔を埋めて考えた。
入学式も侑と治。一緒に行ってもらったしなんなら中学校も私が不登校になるまでは登下校に着いてきてくれてた。
絶賛風邪っぴきの侑に電話を掛けるのは気が引けて治の方に電話を掛けた。
プルルルルプルル
ちょうどスマホをイジっていたのか2コール目の途中で電話に出た。
とても驚いている様子が声から伝わってくる。
治を学校に誘う。
そう言うと治が電話を切った。
侑と治の家は私の家の斜向いにあって昔はよくお互いの家で一緒に遊んだよなぁ。
明日はいつもより早起きすることになるからもう寝ようかな。お母さんに学校に行くと伝えるのは明日にして布団へと潜り込んだ。
次の日の朝お母さんに学校に行く事を伝えた。お母さんは心配性で優しいから「大丈夫?何かあったら帰ってきて良いからな。」と言ってくれた。
正直、学校は不安で怖いけどここが頑張りどころだと思って「大丈夫!頑張るから!」と笑顔でお母さんに言い切った。
ピンポーンとインターホンの音が鳴る。私は教科書を詰めたカバンを肩に掛けて「いってきまーす。」と台所で洗い物をしているお母さんに挨拶をして家の外に出た。
約束の通り治が迎えに来てくれたのだ。だが治の隣にはまだまだ体調の悪そうな侑が気まずそうに立っていた。
謝罪なんて後回しで良いから自分の体をちゃんと休めて欲しい。
なんで制服なんか着てんの?侑は。
何言うてんのこいつは?
くだらん言い合いをしていると治が声を出した。
結局侑は追い返せず3人で猛ダッシュして学校まで行くことになった。
7話目は猫戸屋です!












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。