第114話

106
6,571
2020/10/23 02:59
ベッドの軋む音が……薄暗い部屋に響く。




『あつむ…んんっ…やっ、』





侑「っは…っ…あなたっ…気持ちええか、、?」




『あっ…っ…//へ、変なこときかないで…っ』




侑「っは…ふっふ、俺の下でされるがままのお前…

めっちゃ可愛ええ。」




『もう…っ…ばか、、』





肌と肌が触れ合う度に、なんとも言えない感覚になって



自分の中に侑のモノが入っている…と考えるだけで顔に
熱が溜まってしまう。






侑「体制大丈夫か?キツくないか?」




『うん、大丈夫…だよ?』





侑「さよか、ほなラストスパートやな。」






『へ…?____わっ!』





突然、グイッ__と繋がったま抱き寄せられ、座った状態で
そのまま動き出す彼。






『っあっ…んッ…はっ…///』





侑「っ…は……ッあなた…//」





奥を突かれる度に気持ちよくて、

初めてなのに、、

こんなに感じてしまっている自分が恥ずかしい。



『ああッ…あつむっ…もっ、、やっあ……//』




___________________

侑side



あなたの腰を持ってそのまま上下に動かし、


できるだけ奥を突くようにする。



涙目で喘ぐあなたが可愛くて……ほんまにあかんわ。




侑「(ん、、奥がキュッ、ってなったな。


…そろそろやな。)


イッてもええんやで…?あなた。」




『へっ、、なにそれ…っあ…んッ…//!

!?なんか…っ…来るっ…、_!____ッ_!!』






途端、ビクビクッ、と体が跳ねて…


彼女は達してしまった。





初めての感覚に息を切らして、そのまま俺の胸元へ
倒れ込む。





『っはぁっ…な、、なに……今の…

なんかっ//……電気が走ったみたいになって…/』




侑「今のがイクって言うんやで。

よく頑張ったな、」




よしよし、と彼女の頭を撫でると

気持ちよさそうに目を細めた。





侑「…やっと1つの壁越えられたな。」


『?…壁?』



侑「おん、今までこんな風に…ハグした事あったけど


今日は素肌で触れ合ったやん?」



『そ、そうだね…//…嬉しい、/』




侑「それに、これからもっといっぱい

えっち出来るなぁ♡」



『!?』



侑「ふっふ…でも、俺以外の奴には手ぇだされんように

気ぃつけるんやで?」



『?うん。』



侑「お前可愛ええし。心配やわ。」



『大丈夫だよ、笑』





侑「あなた、」




『…ん?』





侑「大好きやで。」





ちゅ、と軽く触れるだけのキスをして、



あなたの体に服をかける。




『ありがとう。…私も大好き。』




______________________


あなたside




『あっ!』




侑「?どうしたん?」




『…ごめん…侑……』




着替えようと立ち上がった瞬間、足先に向かって、、


ツ___と、〝体液〟が零れてしまった。






『床に…………ついちゃった、、ごめんなさい……』





侑「ええよ、ほな風呂入ってくか?」



『_!いい…?お風呂場借りても……』



侑「ええで、連れてったる。」


『_わっ!?』


ヒョイッ、と私を軽々と持ち上げ、

そのままお風呂場へ直行。




ドアを明けて、タオルここに置いとくからな。と
準備してくれた。






侑「俺も入るわ。」




『え!?//』




侑「え?なに照れとんの?
さっきまでえっちい事しとったのn_あだっ!!」




『早く上がらないと!!お母さん来ちゃうかもでしょ!?//』




侑「ハイハイ…笑」




______________________



『ふぅ………さっぱりした。


シャンプーまで借りちゃって…ありがとう侑。』




侑「ええよ、それに俺ら今同じ〝匂い〟やで。」



『_!そうだね//…あ、もうこんな時間だ…


そろそろ帰ろうかな、』






侑「送って行く。」





『いいよ!髪だって濡れてるし…風邪ひいちゃう!』




玄関前で、また明日!と行ってドアを開けると、



そこにはちょうど遊びに行って帰ってきた治がいた。




治「お、あなたやん、何してたん?」



『侑と一緒にいて、今から帰る所だよ!』




治「…!さよか、ほなまたな。」





『うん!』))ニコッ




_________________

治side




角名と買い物に行って、家に帰ってきた時



玄関のドアを開けようとしたらちょうどあなたが出てきた。




『侑と一緒にいて、今から帰る所だよ!』






そう言って俺のそばを通った時、





フワ…とシャンプーの香りがして、、一瞬でああ、

俺らん家の匂いや。と分かった。




治「(シャワー……浴びたんか。)」






…まぁ、ツム達がそろそろ〝そういう時期〟やってことくらい

だいたい分かるけど。





……せやけど、なんや、めっちゃ暗くなるこの気持ち、







治「…(ああ、そうか。)」





あなたを抱くツムが_____羨ましいんや。






まぁ言うてもしゃあないし。





侑「ん、サムおかえり〜」



治「おん、ただいま。」



靴を脱ぎ、そのまま自分の部屋へ向かおうと階段に
足をかけた



その時。




侑「なぁ、なんかあったん。」




治「…?何がや。」




ツムは俺を見て「なんか暗い顔してるやんか。」と言った。






治「別に何も。普通やし。」





…アホやな、普通やないことくらい自分でもわかってるのに。






侑「サム、お前……









まだあなたのこと好きなんやろ。」







治「ッ___!」





そう言って俺の目をみるツムの顔は、少し不安げで、


でも…どこか余裕があるようにも見えた。





治「………せや。別に迷惑かけてへんし、



想うくらいええやんか。」





侑「ダメとは言うてへんやろ。」





治「じゃあ、気づいても黙っとったらええやんか!!」




気づけば大声で怒鳴り、ツムの胸ぐらを掴んでいた。






あなたと想いを通じ合うツムが羨ましくて、





愛されて、恋人としてそばに居る双子のコイツが…





泣きたくなるくらい妬ましくて仕方がない。






侑「…サム、無神経にサムの気持ち口にだしてもうたんは
悪かった。


ただ、俺かて…お前がまだあなたのこと好きやって事が

不安やったんや。」






治「………」



掴んでいた胸元からゆっくりと手を離す。




侑「…俺らが付き合うて…お前は前より暗なった。」



治「…おん。せやろな。


自覚はしてる。」






侑「お前が暗いんは……





俺に言いたいことがあるからや。


俺に……言えてへんことがあるからやろ。」




治「_!っ、、」






確かにそうや。…フラれて、負けを認めて…



それでも尚、ツムに対して言いたいことを、



俺は心の底で我慢しとったんや。







侑「…言えや。」




治「…言えん。」




俺はコイツより、常識があって、クズじゃないって


ずっと思っとった。




人の話聞いてへんし、人のもん勝手に取るし。





せやから、……俺が〝これ〟を言うてしもたら、



コイツにああ、お前クズやなって思われてまうんや。




それが嫌やから…だから、




治「…言わん。もうええやろ。__っ!!!」




ドガッッ!!




突然、左頬を殴られ、床に倒れる。





治「って………何すんねん!!このドアホ!!」






侑「お前下手くそなんや!!」





治「は…?」







何言い出すん、コイツ……






侑「昔から俺より感情表にださんから、そうやって
溜め込むんやろ。」





治「…別に………溜め込んでなんか…」




侑「言えや。思っとること全部。」




治「せやから…嫌や言うて___






侑「言えや言うてるやろが!!!

この____負け犬が!!」












カチン____














治「あ"…?」





______________________

侑side




あなたを見送ったと同時に、サムが買い物から
帰ってきた。





…コイツ、また暗い顔しとるやん。




正直、俺とあなたが付き合うてから

サムはこないな顔するようになったんやと思う。





侑「(いつまで……そんな顔するつもりや。)」






……確かに、俺がお前やったら



今でもまだ引きずったままかもしれん。





けど…兄弟の俺がコイツにしてやれること…


片割れの俺にしか出来ひんことは…もうわかってるんや。







侑「言えや。思っとること全部。」






まだお前は全部吐き出してへんから…苦しいんや。



治「……」




……それでも、中々吐き出そうとしないサムに、






〝負け犬〟という言葉を発した。







この言葉は…きっと、あなたと恋人同士になれた

俺に1番言われたくないことやと思ったからや。






案の定、サムはキレた。








そして…








治「お前に言われたない…ッ!!

なんで、お前が選ばれたんや!!おんなし顔やのに、、

俺の方が好きやった!!アイツのこと見とったんも俺や!


なんでッ……俺の方が先に…



好きになったのに…ッ…」











目に涙を浮かべるサム。





知っとるわ。お前がアイツのこと先に好きになったんも、



ずっと想っとったんも知っとる。






侑「……知っとる。…わかっとる。


俺よりもアイツを大事に思っとったやろな、」






治「ッ…」






侑「でも…今俺はそれ以上に、


あなたが好きや。


守りたいし、幸せにしたい。」






これからもずっと…。





俺を選んでくれたからには。







侑「必ず。」






そう言って真っ直ぐにサムの目を見ると






「その言葉信じるからな。」と言って俺の横を通り過ぎて


自分の部屋へ行ってしまった。









侑「当たり前や。…アホサム。」




______________________

治side




治「…」


バタン_。




部屋のドアを閉め、その場に座り込む。






……言ってしもた。





女々しいな、クズやな、見苦しいな俺。







治「……でも」












少しだけ楽になった気がする。


プリ小説オーディオドラマ