伊野尾side
小山が出てった後、急に大ちゃんに服を捲られた
大貴「これなに…」
鋭い目線が怖くて、大ちゃんの目を見れないでいた
『そんなの言えるわけ…』
大貴「余計なことしないでくれない?ほんと迷惑。この痣どうせアイツらだろ、、なんで伊野ちゃんが…後輩にやられるんだよ…ダサすぎ…」
俺だけを一点に睨んで大ちゃんは鼻で笑うように言った。
こんな大ちゃん見たことなくて正直怖かった
一瞬でも身代わりにならなきゃ良かったと思ってしまった
大貴「これで分かったでしょ、俺は病気なの。
これ以上でもこれ以下でもない勝手に首突っ込まないでくれる」
でもこの時俺は気づけなかった
大ちゃんが涙目だったなんて
「だから…2人で支え合ってこれからもJUMP続けよう」
大貴「あのさ、支え合うとかホントいいから伊野尾だって喘息持ちなんだろ。
自分自身で精一杯のやつに支えるなんて言われて何ができんだよ
俺だって自分の事は1人でやってきた。
同情心とかほんといらない
分かったら出てって」
「あぁ、わかんねぇーよ。こっちだって助けようとしてるのにもかかわらずそんなこと言われてムカつかないやついないだろ」
大貴「だから助けなんていらない」
俺はなにも言えないくて下を向いて俯くしかなかった
そんな俺は弱いなって実感する
1回だけ見せてくれた笑顔がback upされ今の真顔と重ねると別人のように見えて仕方なかった。
大貴「出ろよ。もう来なくていいから、もうすぐ退院だし」
俺はそこ言葉を最後に部屋を出た
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。