第11話

一歩
471
2024/11/10 14:54 更新
黒尾
集合ーーーー!!!!
全員
うぃーーーーーっす!!!!
黒尾
今日の練習はここまでだ。各自ストレッチして片付けと掃除して解散。帰りは気をつけて帰れよ。
全員
おつかれしたぁーーーーー!!!!
日が落ちる頃、今日の練習が終わった。
俺は汗を拭きながらあなたの名字の元に向かった。
あなた
黒尾くん!お疲れ様!
黒尾
おぅ!…今日はちと強引に連れて来るかたちになってすまねぇ…。
あなた
ううん!!…むしろ連れてきてくれてありがとう。
私、今日黒尾くんたちのバレー見てて、少し自信がついた…気がする。
黒尾
そうか、それなら強引に連れてきたかいがあったわ!!
あ、だからと言って最終的にマネージャーになるか決めるのはお前だ。俺が決めることじゃないからな。
今日、練習を見て何を感じて何を思ったか、お前にしか分からないことたくさんあると思う。
焦る必要はないからな!
俺はあなたの名字の頭をポンと撫でた。
あなた
黒尾くん、今日もありがとう!
あの…1個わかったことがある…。
黒尾
ん??
あなた
バレーボールって…おもしろいね!!
その時のあなたの名字の笑顔は、満面の笑みだった。
黒尾
………!!
あなたの名字からそんな言葉が出てくるとは思わず、そしてその反則的な笑顔に俺は脳みそが沸騰しそうだった。

とにかく冷静を装わねぇと!!
黒尾
だろ?!ニヤ
バレーってすげぇおもしれぇんだよ!!
お前にはもっとおもしろい世界を見せてやれる。
お前が飛びたくても飛べないなら、お前の分まで、お前の想いも一緒に俺は飛んでやる。
お前がバレーを見て喜んでくれるなら、なんだってやってやるよ。
黒尾
あ、遅くなっちまったから帰り送ってやるよ。
あなた
え?!いいよいいよ!!
だって黒尾くん電車通学だし、それに私自転車だからさ!
黒尾
冴木と帰るわけじゃないんだろ??
もう外は暗ぇし1人じゃ危ねぇから。
あなた
大丈夫だよ!そんな大袈裟な…
黒尾
いや、送ってく!!もうちょっとここで待ってろ、片付けてすぐ戻ってくる。
あなた
は、はい…。
俺は部室に戻り荷物をまとめてジャージを羽織った。
黒尾
研磨!!俺先に行くわ!!
研磨
うん…わかったよ…。
黒尾
じゃ、お前らまた明日な!!
俺は部室をあとにし、あなたの名字のところに急いで戻った。
黒尾
わりぃ!!待たせた!
あなた
ううん!!大丈夫だよ!
お疲れ様!
黒尾
よし、帰るか!!
俺らはあなたの名字の自転車が停まってる駐輪場に向かって歩き始めた。

自分から送るって言っておいて、クソ緊張している…。
何を話そうか…今考えると俺、今まで勢いであなたの名字と喋ってたなと自覚した。
あなた
ちょっと待ってね、今自転車の鍵開けるから。
よいしょ!
俺はあなたの名字の自転車に手を掛けた。
あなた
え…
黒尾
お前のチャリ、荷台付いてるからニケツして帰るぞ。
あなた
いや、それはやっちゃいけないことだよ…
黒尾
チャリ引いて歩いて帰ってたらお前帰りが遅くなっちまうから。
あなた
いや、私より黒尾くんの帰りが遅くなっちゃうからホント途中まででいいから!!
黒尾
俺がいいって言ってんだから早く乗れ!
お前のチャリだけど…。
あなた
………クスッ。
わかった、今日のことは内緒ね。
本当はニケツしちゃいけないんだからね!
そう言ってあなたの名字は俺の後ろに乗り、俺のジャージを遠慮気味にキュッと握った。

正直帰りのことはほとんど覚えていない…
とりあえずちゃんとあなたの名字を家まで送って、そこから歩いて元来た道を戻っていつも通り帰った。

俺ってこんなに余裕ないタイプだったっけ…?
恥ずいわぁーーーー!!!!
何だか昨日は色々起こりすぎてパニックだった…。
黒尾くんに帰り送ってもらってしまったし…正直緊張しすぎて覚えてない…。

改めてしっかりと見たバレーボール。
楽しかった…私は選手じゃないけど、ワクワクが止まらなかった。
この一週間で自分なりに学んだことが手に取るようにわかった。

そして…

黒尾くんが高く飛んでいる姿が見れたことが、私を更にバレーボールの世界に連れていってくれた。
あなた
うん、よし!
私は教室の机から1枚の紙を取り出し、教室を後にした。

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