第17話

雌雄眼16
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2025/09/27 04:43 更新



※時間が巻き戻りました





ー9/5火 23:00ー



ジミンとマッチョくんがものすごい勢いで店から飛び出してきた。
そして、「走れ!早く!早く!早く!」こう言うもんだから、僕たちはわけもわからず走り続けて、そして公園までたどり着いた。


🐥「…はあっくそっ!もうここまで来れば大丈夫だろ!」


👦「はぁっはぁっ…な、なんなんだよっいきなり走れって…」


🐿「ふぅ!…やれやれ、皆ちゃんと揃ってる!?」




一息ついた僕たちは、もう一度話し合う事になった。




そして、その話し合いの中で
ドユンくんは

こんな事を言ったんだ。


👦「…もしかしたら、わかるかもしれない。兄さんの居場所。」


ドユンくん、今、なんて?

ジョングクの居場所が、

わかるの…?


🐥「…はぁ?おまえなぁ、今更何言ってやがる!」


ジミンは、今にもドユンくんに襲いかかる勢いでそう言った。


🐻「ジミン…、話を聞いてみよう?」


僕が思うに、ドユンくんはそんなに悪い子じゃないんだよ。きっと今までの人生が複雑で、沢山傷ついてきたんじゃないかな。生まれながらにして悪い人間なんていないんだ。


🐿「そうだよ、ジミン。気持ちはわかるけど、落ち着くんだ。…そしてドユンくん、その話もっと聞かせてくれないかな?」


👦「…はい。…確証は無いけど、可能性は、ある。その…兄さんが居るかもしれない場所っていうのが…

つまり、僕の家、なんだけど…」















ここは、ドユンくんの住む家。
つまり、蠍組の会長夫婦や若頭が住む屋敷だ。


👦「おまえら、さっさと靴持って入れよっ、見つかるだろっ…!」


ひそひそ声で僕たちを案内するドユンくん。

皆、脱いだ靴を持って、屋敷に足を踏み入れた。


🐻「おじゃまします…」


静かにおじゃましますを言って、僕も皆んなの後をついて行った。







向かおうとしているのは、この屋敷の地下室。

その地下室にジョングクが居るかもしれない、そう、ドユンくんは言ったんだ。


ヤクザさん…の家なんて初めてだ…
木造の一戸建ての平屋で、和式の部屋がいくつもある。なんて大きくて立派な家なんだろう。
こんな立派なお家なら地下室があっても不思議ではないかも…

長い長い廊下を歩いてたどり着いたのは、小さな何の変哲もない畳の部屋だった。掛け軸や壺、木刀なんかが飾ってある、いかにも和室ってかんじの雰囲気。

ドユンくんの話によると、この部屋の畳を外すと、地下室へと続く階段が現れるんだって。

ちなみに地下室の事は、ドユンくんが幼い頃にたまたま知ってしまったらしい。昔、お気に入りのポシェモンカードがこの畳の間に挟まってしまったらしく、それを取るために畳を外したところ、地下室を発見!っていう事みたい。




ついに、畳の部屋へ足を踏み入れようとした、

その時。


👵「あら?ドユンじゃないの、その人達はお友達?こんな時間に大勢引き連れて何をしているのかしら。」


👦「…あ、ばあちゃん。えっと、、」


ドユンくんのお祖母様だろうか?
地下室へ行こうとしているのがバレたのかもしれない…

みんな一斉に手に持った靴を隠す。



どうしよう。



💪「あー!!あったあった!それじゃあドユンくん、ちょっとトイレ借りるっスねー!」


突然大きな声でこんな事を言ったのはマッチョくんだった。


👤👤👤「俺も〜!」「借りますネっ」「漏れる〜」


🐥「ドユンのばあちゃんこんばんは〜、トイレ行ったらすぐ帰るよっ!」


マッチョくん達はそう言ってぞろぞろとトイレを借りに向かった。


👵「あらまあ、そうだったのぉ。どうぞどうぞっ」


お祖母様も納得したみたいで、すぐにその場を立ち去った。

近くにちょうどお手洗いがあって助かった。マッチョくんは機転が効くな。もう少しでお祖母様に怪しまれるところだったよ。









パタンッ…


🐿「…ひっ……!」


ホビヒョンの小さな悲鳴と同時に畳の扉は閉まり、地下室の中は真っ暗闇になった。

皆、各々スマホを取り出して足元を照らしながら階段を降りた。





👦「…久しぶりに来た。」


ドユンくんがそう呟いた。


🐻「…本当に…ジョングクはここに居るのかな。」


👦「わからない。でも居るとすればこの奥だと思う。」


この先にジョングクが…





💪「どこまでも真っ暗闇っスねぇ〜!」


🐥「おまえ、あんまり大きな声出すなよな。お、あれはなんだ?」




ジミンが指を差す先に何か見える。


近くまで行って光を当ててみると鉄のパイプのような物が何本も見えた。

これは、檻?



🐻「ここは…」


👦「…牢屋、だよ。」


🐻「…牢屋。」


👦「子供の頃に来た時も、知らない人がここに入ってた。都合の悪い人間を閉じ込めるためだ、、」


🐻「その人達は永遠にここで生きていくの?ひどいよ…」


👦「…永遠にか。さぁどうかな。ここにいた人達は、気がつくといつも、いつの間にか居なくなっていたから…」


🐻「えっ…それって…」







💪「それじゃ、あそこの端から順番に確認しましょうか!」



みんな、マッチョくんの後に従いついて行った。


僕はというと、さっきのドユンくんの話が頭の中をぐるぐるぐるぐる。
まだその場に立ち尽くしている。



いつのまにか、いなくなってる…って言った?


それって、つまり…


そんなまさか


ジョングクは生きてる、よね…?




もうすでに、、

・・・んじゃったり、、して、、なっ



そんなっ、、



やだ




やだよ、!!


行かないでっ、、!!



行かない、でよ、


ジョングク、






、、デートも、



行きたいとこっ、、


まだ、いっぱい、あるよ?




高校、卒業したらっ、




一緒の大学行って、、


ふたりで部屋を借りてっ、


朝ごはん、目玉焼き焦げちゃったね、って笑って、


それから、それから、、、


旅行もっ、、ふたりで行ってみたいね、


国内もいいしっ、海外ならどこに行こうかっ、、!



綺麗な景色を、、



見て、



そして、



こう言うん、だ




おじいちゃんに、

なっ、ても、



一緒に居ようね、っ
















🐻「、、ゔっ、、くっ、、ぅ……」




🐻「…、、じょ、、ぐっ、、」




🐻「、、っ、ぃ、かなっ、、でよ、、」














…ョン…






な、

、に、



とても小さな声で誰かが僕を呼んでいる、




ううん、誰かが、じゃない



これは



ジョングクの声だ………、、!









🐰「…テヒョン…?










ジョングク…!?



僕はスマホの光を使って必死になって辺りを見回した。



どこなの、、!


ジョングク、、っ!!







…はっ、、…!






愛おしい人の姿が見えて、心臓がトクンと跳ね上がる。








僕は急いでジョングクの元まで駆け寄った。
暗闇の中、青白く浮かび上がるジョングクの顔は、ずいぶんとやつれていた。

眩しそうに目を細めるジョングク。僕はスマホの光を消してひんやり冷たい檻ごと一緒に手を握った。

ふと、学校のフェンス越しに見つめ合った時の事を思い出す。
檻越しに向かい合う僕たちは、まるであの時の僕たちみたいだ。





🐰「……テヒョン…

     どう、して…

もう、二度と会えないと…思って、た…」



絶え入るような声でジョングクはそう言った。





🐻「…うっ…くっ、、ジョン…ん」



🐻「会いた、かった…」





🐰「、、テヒョン…ほら、もう、泣かないの。」




涙を拭おうと優しく頬を擦るジョングクの指先が


優しくて、、優しくて、


胸がぎゅうと締め付けられる。






🐻「、、ぼくっ、、ほんとにっ、、もうっ、」



🐻「……もうっ、、だめかと、おもっ、て」






🐰「てひょん、おいで、」





言われるがままに顔を近づけると、




静かに唇が重なった。










ジョングクとの再会を果たし、なんとなく事態が良い方へ向く、そんな気がしていた矢先。




「おーい、ちびっ子達ー、お遊びはこれでおしまいですよー。早くお家に帰りましょーね。あ、家に返しちゃ…マズいなぁ。ごめんねぇ、悪いけど君たちはこれから"ゆくえふめい"になってもらうよー。迷子の迷子の子猫ちゃんーっとっ!はーーっハっハっ!」




こんな声が聞こえてきて…


それから…

あ、まずい。
そう思った時にはもう遅くて…


皆んなが…

僕の目の前で…

怖いおじさん達に…







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