1ページ目は、小さな子が書く内容そのもの
おかしなとこなんて1つもない
徐々に漢字が増えていく
きっと、実験に対する不信感もこの頃から徐々に芽生えていっただろう
そしてしばらくノートは白紙のままだ
おそらく、手術をして日記が書けなかったのだろう
これが、実験施設での最後の日記だ
賢太は無言でノートを閉じた
その言葉に賢太は苛立つ
「上に聞く」
まるであなたの命が上に握られているみたいだ
だがそうしなくては無理なことも理解している
見覚えのある彼が、私の横に座っていた
ねぇ
教えてほしい
どうしてワタシはあなたを殺したの?
なんで私じゃなかったの?
そんな事言わないで
あなたのおかげで私はあの白い壁の外へ出られた
知らない世界を知れた
楽しかった
生きていたいって思えた
みんなに出逢えた
再び意識は暗闇へと引きずり込まれる
まだここにいたいのに
彼といたいのに
読んで頂きありがとうございます!


















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。