調査を続けて、はや2,3週間。
未だに未玖姉に関する証拠はなし。
けど、何故か気配だけはする。
そんな時だった。
この時は、まさかこんな事が
起こるなんて思っていなかった。
こんな時に地震なんて、考えたくない。
逃げる時間なんか、あるわけない…
と思った刹那の事だ。
あたしは、とんでもない事に遭遇した。
地震で地面が揺れ、崩れる。
普段ならただそれだけで終わる事なのに、
今回は少し違う。
地面が崩れる「手前」で、
地震が収まっているのだから。
マエルも、こんな状況を
目の当たりにしたら、
もはや困惑じゃ済まないよね…
異常な光景で驚く中、未玖姉の「光」は現れた。
世界の破滅なんて、考えたくなかった。
誰の仕業なのかは分からない。
けど、このまま引き下がれない。
何故か未玖姉の「闇」まで加担してきた。
そうだ。思い出した。
昔、未玖姉が言っていた事。
それが、今起こっている。
マエルには、とんでもない迷惑をかけてる…
今のあたしは、軽く絶望している。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!