第48話

君の声
306
2023/09/16 09:00


ティア
ティア
…ダメね、決定的な証拠が見つからない

ジビア
ジビア
下っ端の尾行は楽だったけどな
ジビア
ジビア
それより上の奴らは無理だ

サラ
サラ
本拠地も、なんだか入り組んだところに
あるみたいっす
サラ
サラ
自分のネズミたちじゃ限界っすね…



この通り、

調査は行き詰まっていた。






リリィ
リリィ
あ、先生
リリィ
リリィ
これから任務ですか?


クラウス
クラウス
ああ、ここの近くで問題があったらしい
クラウス
クラウス
緊急の要請だそうだ


エルナ
エルナ
いってらっしゃいなの
アネット
アネット
いってらっしゃいです!





控えめに手を振って、クラウスは出掛けていった。



リリィ
リリィ
こんな大変な時にも任務を完璧に
終わらせちゃうんですから、
リリィ
リリィ
先生ってやっぱりすごいですよね…

グレーテ
グレーテ
そうですね…
グレーテ
グレーテ
ボスの為にも、私たちが早く
決定的な情報を集めなければ

ティア
ティア
…そうね









しばらくして、モニカが部屋へ入ってくる。




モニカ
モニカ
ねえ、最近いろいろ話題だった宝石店知ってる?

リリィ
リリィ
確か…○△町の宝石店でしたっけ?

モニカ
モニカ
そう、そこ
モニカ
モニカ
あそこ裏で帝国と取引してたらしくて、
店の前にスーツの男がたくさん集まってた

ティア
ティア
スーツの男?
リリィ
リリィ
もしかして、先生が向かった任務先、
その宝石店なんじゃないですか?

モニカ
モニカ
えっ、クラウスさんが?

エルナ
エルナ
緊急の要請って言ってたの

モニカ
モニカ
まじか…ならボクも見てくればよかったな
ティア
ティア
それはどうかと思うけど…








――――――――――――――――――――――――――――――――――――――











クラウス
クラウス
(さて…到着したはいいが…)




何やら店先で言い争いをしている様子だ。



店の外から怒鳴り声をあげる男、


何かを伝言しに来た様子の男、


車内で待機している男…




店主は店の中でだんまりを決め込んでいるらしい。




クラウス
クラウス
(僕一人でこの場を抑えることは可能だが…)
クラウス
クラウス
(それはもう少し後にしよう。)



現場が急激に動かない限りは、

様子見をしようと判断した。




















潜伏を始めて早30分。


状況は先程と変わっていない。




クラウス
クラウス
(そろそろか…)





現場に乗り込もうとしたその時、


1台の車が店の前に停まった。




店の前にいた男たち、そして車の中で待機していた男も


車から降り、頭を深く下げた。




クラウス
クラウス
(なんだ…?)


ちょうど車の影になって降りてきた人物の顔が見えない。


が……




あなた
下がってなさい。


クラウス
クラウス
…!




聞こえたのは、間違いなくあなたの声だった。


僕が間違うはずがない。



ずっと聞きたかった、あなたの声だ。










next→→




Happy Birthday To Me∼∼∼∼∼∼!!


誕生日ですケーキ食べます楽しみ🎂



久しぶりにクラウスとあなたが同じ場所にいる…

なんか感動…

プリ小説オーディオドラマ