side|永瀬
俺は 、ある人が好きだ 。
でもそれは普通のことじゃない 。と思う人もいるだろう
なぜなら 、俺が好きなのは
女じゃなくて
男だから 。
その人とは
“ 岸優太 “
岸「 廉!よっ! 」
『 あ 、優太 、、よっ 』
岸「 どした?元気ない? 」
そういって肩に手を回してくる 。
男同士では普通で 、なんも感じないだろうが
俺はもう恋愛感情で好きになってしまってるわけだから 、ドキドキしてしまう
岸「 廉?本当に大丈夫か? 」
『 お 、おん 』
岸「 なんかあったら言えよ? 」
『 わ 、わかった 。』
ある日のこと 、俺はあることを聞いてみることにした 。
『 優太 、ちょっと話があるんやけど 』
岸「 おう!悩み事 ? 」
『 いや 、悩み事ちゃう 』
岸「 りょ 」
『 優太って 、好きな人おんの … ?? 』
岸「 なんだよ急に 笑 」
『 いや 、なんか気になって 』
岸「 んーいる 笑 」
『 … そ 、そうだよな 』
岸「 うん 笑
まぁ 、告っても無理だろうなって思うけど 」
『 え 、ちなみに誰? 』
岸「 隣のクラスの、あなたの名字あなたちゃん 」
『 あぁ 、めちゃくちゃ可愛い子だ 』
岸「 そうそう 。
だから 、みんな狙ってんだよな 」
『 あーね 』
聞かなければよかった
なんて 言ったって無駄だ 。
そんなん当たり前だよな
男が男を好きになるなんて普通やないもんな 。
叶わない恋 、だ
『 … 告ってみればええやんか 』
岸「 いや 、あのあなたちゃんだぞ?
無理無理 笑 」
『 … 無理だとしても
挑戦して告ってみろよ!!!! 』
俺がいきなり大声をあげたから 、周りの人達がびっくり仰天
嫉妬からか 、声を荒げてしまった 。
優太があなたちゃんに告れば 、俺はきっぱり諦められる 。
でも 、告らないのであれば諦めきれない 。
そう思い 、つい必死になってしまった
『 ご 、ごめん 。』
岸「 … やっぱり告ってくるわ 」
『 そっか 、頑張れ … ! 』
岸「 おう!! 」
そう言って走って行った優太 。
男らしくて 、かっこよかった
あぁ 、やっぱり好きだなって思った 。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。