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第57話

乙女心
マンションの前まで送ってもらい、
一人たたずむ。
もしかして、龍友、いるかもしれない…!


会えるかもしれない。
そう考えてたら1歩が踏み出せない。
会ったらなんて言えばいいかわかんない。
私の家の前を通ったってことは


私と同じ階に住んでいるということ…か。
あなた

よしっ…

勇気をだしてエレベーターを押す。
10階。
慣れた手つきでボタンを押す。
腕時計を見るともう9時半を回ってて


早く寝なきゃ、と目標を立てる。


" 1階です "


その合図と共に開いたドアには
龍友がヘッドホンをしながらなにやら


ランニングでもするかのような


服装で乗ってて
あなた

りっ…

私の声は聞こえる訳もなく、


私のこと知らないみたいに出ていった。
あなた

えっ…

避けられてる…?


なんで?
いつまでも引きずる私に呆れた?
エレベーターに乗ってからもボタンを押すのを忘れてて


ドアは閉まらない。
あなた

あっ…10…

慌てて押すと9を押してしまって


何やってんだろ、って反省。
私の中では龍友という存在はとても大きい。


だから


いくら、何年も会ってないからって


私の思いは変わらない。


まだ、、好きだから。
あなた

っ…

いつの間にか涙が零れてて
あの頃から泣く理由は変わってない。
部屋に着いてからも
何も手につけない。 


我慢して、動かそうとするけど…


やっぱ、龍友が気になる。
どうしても…


どうしても…
大きなため息。
.
am 7:00
朝が来ても心のだるさは変わらない。
あなた

はぁ…

今日はちゃんと起きてよう。


寝ないように。
紅茶を用意して飲む。
.
あなた

…おはようございま ~ す。

白濱亜嵐
おはよ。
あなた

おはようございます。

白濱亜嵐
元気ないね?
あなた

そう見えます?

白濱亜嵐
高校時代から好きな人が関係してるでしょ?
あっ、そうだった。


店長に聞かれてたんだ。
あなた

…はい。

白濱亜嵐
何があったの?
普段は話さない店長がこうして前のめりで


聞いてくるなんて初めて。
あなた

実は…

以外にも私の恋愛話を頷いて聞いてくれた。
白濱亜嵐
無視じゃないんじゃない?
あなた

そんな…もう何言われても立ち直れません…

白濱亜嵐
まだ、あなたちゃんだって気づいてないんじゃ?
あなた

え ~ 、そうですか?

白濱亜嵐
その子、鈍いならその可能性もあるよ?
あなた

鈍すぎません?

白濱亜嵐
ははっ、そうだね。
はぁ、龍友、どうしちゃったの…


私のこと忘れた?
片寄涼太
おはよ ~ ございます…って、あなたと店長!
白濱亜嵐
涼太、おはよ。
片寄涼太
おはようございます。ん?凹んでる?
白濱亜嵐
あなたちゃん乙女だよ。
あなた

乙女だなんて、やめてくださいよ。

白濱亜嵐
恋する乙女だ。
あなた

20過ぎた人が乙女だなんて…

白濱亜嵐
ん?それは違うなぁ。
あなた

え?

白濱亜嵐
いくつになっても乙女の心は
ずっと女性の心にあり続けるんだよ。
年齢なんか関係ない。
いつ恋をしなきゃなんて決まりはないからね。
カラー剤を揃えながら店長は言った。
あなた

…乙女…ですか。

白濱亜嵐
だから、あなたちゃんは乙女だよ。
店長…
あなた

店長、これからも話聞いてくれませんか?

白濱亜嵐
ああ、もちろん。
俺の時間がある時ならね。
あなた

はい、ありがとうございます!

話さなきゃわかんないもんだね。


人って。
片寄涼太
ちょっとちょっと、俺は!
あなた

涼太は ~ 、知らない。

片寄涼太
え!
あなた

昨日のお返しだ!

片寄涼太
根に持つタイプ ~ 。
あなた

涼太だけだよ。

片寄涼太
赤ん坊が生意気…
あなた

なんとでも言え ~ !

隣で微笑む店長。


やばい、恋愛のスペシャリストに出会ったかも。