第7話

第六章 ー 響きの迷廊 ー
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2025/12/17 09:00 更新
門番に案内され、一歌、こはね、えむと薄暗いアーチをくぐった。
途端、足元の床が光り、私を含めた四人の姿がふわりと浮かび上がる。
こはね
「 わっ…!?なにこれっ 」
こはねが驚いて声をあげる。
床に浮かんだ文様は四人の“歌の波形”。
それぞれ違う色と形で脈打っている。
門番
「 これは試練。《響の迷廊》 。
  これは四人の声が揃わないと道は開けません。 」
そういう門番の姿はもう薄くなっていて、声だけが残った。
気づくと四人は、巨大な音の迷路の中にいた。
壁が音声に反応して動く、摩訶不思議な空間。
一歌
「 とりあえず……やってみよっか 」
一歌が息を吸った瞬間。
――ガガガガガガァァン!!
突然横の壁が回転し、私は吸い込まれそうになる。
「 ちょっと!?はやくない!? 」
こはね
「 杏ちゃんっ!! 」
こはねが私に手を伸ばそうとしたその時。
★ドカーンッ!!!
迷廊の天井が突如破れた。
一歌
「 な、なんだ!? 」
「 えっ!?なにか落ちてきてる!? 」
耳を傾けなくても聞こえる、覚えのある声。
??
「 えむーーーー!!大丈夫かぁーーーッ! 」
煙が晴れ、えむの従者、天馬司が派手に着地する。
「 心配したぞ、姫!迷子になったのかと思って―― 」
えむ
「 司くんっ!迷子じゃないよ!試練中だよっ!! 」
「 えっ?試練!?オレ、何も聞かされていないんだが!? 」
司の叫び声に反応し、また壁が動き出す。
そこへ、門番の声が響く。
えむはクスッと笑い、司を見上げる。
「 えっ…ちょっ…… オレが知らないうちにワンダー王国
  こんな危険地帯作ったのか!? 」
一歌
「 司さん、落ち着いてください!
  ここ、えむの“秘密ルート”です! 」
「 なんだその初耳情報ーーー!?!? 」
さらに壁が回転していく。
「 わぁっ、天馬先輩声大きいです! 」
一歌
「 試練が混乱してるのでは…? 」
「 いやオレも混乱している!! 」
えむ
「 じゃあ司くんも一緒にやろっ♪ 」
「 “じゃあ”じゃないっ!! 」
迷廊の中心に光が集まり、文字が空に浮かぶ。
《 じゃm…参加者が増えたため、試練の難度を調整します。 》
「 えっ邪魔者扱い…?わ、悪かったな……? 」
《 全員で“ひとつのハーモニー”を完成させよ。 》
一歌
「 ハーモニー…つまり五人で歌えばいいってこと? 」
こはね
「 わ、私…頑張る、! 」
えむ
「 とってもとってもわんだほいな試練だね!! 」
「 天馬先輩〜、絶対ズレないでよ? 」
「 任せろ!オレを誰だと心得る!! 」
「 その“変な自信”が一番心配なんだけど…! 」
To Be Continued ……

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