門番に案内され、一歌、こはね、えむと薄暗いアーチをくぐった。
途端、足元の床が光り、私を含めた四人の姿がふわりと浮かび上がる。

こはねが驚いて声をあげる。
床に浮かんだ文様は四人の“歌の波形”。
それぞれ違う色と形で脈打っている。
そういう門番の姿はもう薄くなっていて、声だけが残った。
気づくと四人は、巨大な音の迷路の中にいた。
壁が音声に反応して動く、摩訶不思議な空間。

一歌が息を吸った瞬間。
――ガガガガガガァァン!!
突然横の壁が回転し、私は吸い込まれそうになる。

こはねが私に手を伸ばそうとしたその時。
★ドカーンッ!!!
迷廊の天井が突如破れた。
耳を傾けなくても聞こえる、覚えのある声。
煙が晴れ、えむの従者、天馬司が派手に着地する。


司の叫び声に反応し、また壁が動き出す。
そこへ、門番の声が響く。
えむはクスッと笑い、司を見上げる。
さらに壁が回転していく。
迷廊の中心に光が集まり、文字が空に浮かぶ。
《 じゃm…参加者が増えたため、試練の難度を調整します。 》
《 全員で“ひとつのハーモニー”を完成させよ。 》
To Be Continued ……












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!