最初は変なおとこのこだと思った。
宇宙に今すぐ行くなんてすごく馬鹿げてると思った。
でも_______。
次の日、私が本を返しに図書館を訪れた時、
机にたくさんの本が積み重なっていた。
最初は誰かが置いたままにしているのかと思った。
でも、急に声が聞こえた。
その声で石神くんだと分かった。
本気で、本当に宇宙に行こうとしてるんだ。
私は石神くんのとなりに行った。
あ、行ってもどう伝えれば…
私は何かを思いつき、
石神くんの本を指差した。
私は頷いた。
私は本を捲って次々と文字を指した。
『て つ だ う』
石神くんは一瞬動きを止めた。
_______そして。
少しだけ驚いたように目を見開いてから、
ふっと笑った。
胸の奥がキュッと縮んだ。
断られるかもしれない。
面倒だと思われるかもしれない。
けれど石神くんはなんでもなさそうに言った。
理由は聞かれなかった。
どうしてかも、
喋れないことも。
ただ、
「一緒にやる」という選択だけがあった。
私はそっと頷いた。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。