この前みたいなのじゃない、
皆を喜ばせられる自信がある、ライブだ。
お、おぉ、何か段々大和が、
最初以上に頼もしく見えてくるね…
大和がメモするため、携帯を取り出すと、
急に雪が遠慮気味に手を挙げた。
あの大和さえも動揺しまくってるねこれ…(笑)
あ、樹、ふざけた返ししたから殴られてる。
携帯の再生ボタンを押して、
流れてきたのは、ギター、ベースの音と、
それから、樹の透き通った特殊な声。
耳にスッと入ってくる。
歌詞は、仲間のこと、友情のこと。
複雑な関係、乗り越えて強まる仲の良さ。
何となく、私たちのことなんじゃないかな。
それを、沢山の人に伝わってほしいと込めた、
雪らしい、歌詞だった。
曲調は明るく、テンポは少し速め。
曲が後になればなる程、笑顔になる、
そんな、樹らしい曲調。
これは、
内緒にしてまで仕上げてくれた曲なんだ。
それなら、二人が歌ってほしい。
と、話し合いは進んだ。
皆気分が上がってるのか、積極的に意見は上がり、
今年楽しかったランキング上位に入るな、
って、思った位に。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!