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第12話

安心
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2020/12/23 12:29
作者より

キセキの世代は完全悪役になってます。

ご注意ください!






芽依「先程はごめんなさい。電話に出れませんでした。」


花宮先輩たちは、さっき帰ってもらったんや…流石に…この姿は見せられへん…し。

私の体は細かく震えている。

声も震えているかもしれへん、わからへん。

でもなるべく震えへんように…。


赤司『いやいいんだよ。ただし、明日は僕の家に来い』

芽依「学校は…?」

赤司『僕の命令は絶対だ。』


翔兄は知っとるし、私のことは味方してくれとるけど

あっちは桁が違うんや…

私が何度引っ越そうとわかってまう。

…悔しゅうな…ほんまに。

私がなにした言うの。


芽依「わかりました。」


私はそう言って通話を切った。

そのまま、膝から崩れ落ち、翔兄の連絡先を開いて通話をかけようとするが

これ以上負担を負わせたくはないねん…。

そう思い、閉じようとすると上から携帯が取られた。


花宮「様子がおかしすぎる上に、玄関開けっぱだぞバァカ」


花宮先輩とその他の人たちがそこにいた。


原「勝手に入ったのは、メンゴメンゴ〜」

山崎「その震え大丈夫かよ」

瀬戸「やっぱりさっきの電話…ね」

古橋「震えが止まっていないぞ」


みんなは私のことをよしよしとしてくれた。


花宮「ふはっ、芽依どんだけ今吉さんのこと好きなんだよ」


そう言われて私は俯く。

そりゃそうやろ…あんなヒーローみたいな翔兄が嫌いなわけあらへん


今吉「そーかそーか。わしのことほんまに好きなんやてな??」


耳元でそう囁くに聞こえ、私が振り向くと

翔兄がおる…、

私がびっくりしてると


翔兄「ほんまは、もっと早くいきたかったんやけど…諏佐につかまっとってなぁ、外泊届は出してきたんやから、安心せい」


私の頭をよしよしとする。

私はそのまま翔兄の胸へと飛び込んだ。


花宮「で、なにがあったんだ?」

芽依「赤司くんに呼ばれました。」

翔兄「…」

古橋「なぜ赤司が?」

山崎「そんな震えてんだ、隠しても意味ねーからな」


私は思う。

なんで、出会って数日の私なんかのことをそんな思うことができるん…。

服の裾をぎゅっと握った。


芽依「キセキの世代に裏切られてしまいました」


私はそう言って笑った。

翔兄は悔しそうにしとる…


芽依「でもこれは私の問題なので、大丈夫です。」


笑うんや。笑うんや。


花宮「ふはっ、ならいい。勝手にしろ」

古橋「花宮…」

原「古橋、いーんじゃない?」

瀬戸「そうだね」

山崎「………ちっ」


そう言いながら部屋からみんなが出て行った。

そうやった、彼らは上とかで動くような奴らやない。

やから私は、彼らといると安心できるんや

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