いくらベテランマフィアとは言え、朝には弱い。
別にウチが朝に弱いんじゃなくて、朝が強すぎるだけ
朝食を食べにリビングへ行く。
まぁ朝食と言っても、プロテインと野菜ジュースだけど…
ガチャ
誰もいないはずの我が家に人間がいる。
あ、そういえば昨日保護したわ。
てか気配に気づけなかった。不覚。
よもやよもや
マフィアとして不甲斐なしっ。
穴があったら入りたい。
と言うピンクは朝食を準備していた。
……ピンクが作ってくれた朝食を一緒に食べる。
人が作ってくれた飯なんて何年ぶりに食っただろうか
…………………………………………………………うまい。
そして、食べ終わるとピンクは洗い物もしてくれた。
私はピンクに尋ねる。
…まだ意識が戻らないのだろう。
普段は名前なんかどうでも良いのになぜこんなことを言ったのか、分からない。
私は朝の準備をするため、席を外した。
歯を磨き、顔を洗い、髪を結う。
服はTシャツにショートパンツ。
そして、連絡機を付ける。
これで準備は完璧だ。
私はリビングへ戻る前に、傷を癒す薬を11個持って、奴らの寝ている部屋へ寄った。
ガチャ…
……誰も死んでねーな。良かった。
ん?良かった?何が?
まぁ良い。
私は一人一人丁寧に治療薬、栄養剤を打ち、傷口に薬を塗り、飲み薬を飲ませた。
なぜこんな事してるんだろう。
こんなヤツらほっとけば良いのに。
何故か放っておけない。
どうしちまったんだろうな、自分。
ひとりが目覚める。
酷く驚いた顔。恐怖でひきつってる。
安心したのか、恐怖でひきつった顔は優しくなった。
と言って立ち上がろうとした瞬間カエルは身体を丸めた。
※シヴァさんは人間の姿です
私はカエルの方を向いたまま言う。
そういうと青頭はゆっくり身体を起こす。
その拍子に左腕を掴む。
私は青頭の方へ行き、手を差し伸べる。
信用ならんのか、恐る恐るゆっくりと手を私に差し出してくる。
………何もしねぇっつーの。
私は青頭の腕をみる。
青頭は不安な顔をしながらも、私に手を任せていた。
私は部屋を出る前に、奴らに背を向けたまま、
私はリビングへ行くと……ピンクに
私がそう言うと、ピンクは嬉しそうに朝食を作り始めた
数分後…
完成した料理を持って、奴らのいる部屋に行く。
ガチャ…
私はベッドの隣にある小さなテーブルに料理を置く。
2人とも顔を見合わせ、少々食べるのを躊躇っている様だった。
そう言うと、2人は嬉しそうに朝食を頬張った。
数分後、2人が食い終わるとウチは食器を片づける。
こんなヤツらほっとけば良いのに。
いつもならほっとくのに。
どうしちまったんだろうな。
2人の食器を持ってリビングへ向かう。
私は任務への準備をするため、自室へと向かう。
任務服へ着替え、武器を装備する。
ピー(機械音)
ピッ(機械音)
そして私は任務へ向かった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。