時刻は21時。
みんなジュースでどんちゃん騒ぎした後、しっかり者の涼太くんが部屋まで送ってくれた。
ぱっと思いついたあだ名。
なんか呼び捨ては翔太の専売特許って感じがして気が引けてしまった。
連れてきてくれた俺のこれからのホームになんとなくお辞儀をしたら、館さんはクスリと笑って「また明日ね」と言って階段を降りていく。
俺の部屋は二階にあって、阿部ちゃんとか翔太の部屋は一階にある。居心地の良い場所って憧れていたから、なんだかとってもワクワクするんだ。
早速ガチャリと鍵を回し、ドアを開けると一発目に目に入るその清潔さといったらたまらない。
ダブルベッド、それと2つデスクが設置されていて冷蔵庫も大きいし、ガスコンロも大きいからちゃんと料理ができそうだ。
とはいっても、俺は全く料理はしないがな。
シャワーも明日の朝でいいし、なにより疲労が溜まりすぎてなにもする気力が起きないのだ。ボストンバッグをベッドの側に置き、ふかふかのベットにダイブ。
柔らかくて温かい。
きっと館さんがいろいろと用意しておいてくれたのだろう、感謝感謝!
明日は転校初日。
知らない人ばかりでかなり不安だけど、雪男荘の人たちの温かさだけでなんだか根拠のない自信が湧いてくるようだ――。
..........
チリリリリリ...!!!
眠気はまだまだ抜けなくて、薄目で目覚まし時計を確かめると短針は未だ午前四時を指していた。
お隣さんの目覚まし時計が鳴ったようでかなりの迷惑。朝帰り常習犯なら、目覚まし時計の設定くらい切っておいてほしいものだ。
それに流石に起きるには早すぎる時間。
あのガタイのいい男、岩本照さんは未だ帰っていないようで朝帰りの噂は本当らしい。
女でもいるのか、そのアルバイトやらが忙しいのか。それにしても同居人が入居する日くらいいてもいいだろう。
やっぱりやっていける気がしねぇや、
それにしても第一印象は最悪だが、どんな男なんだろう。
傲慢?天上天下唯我独尊男?
出会っていきなり距離を置かれたんだからきっとそうだ!
俺は再び眠りにつくことにした。
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。