手の中にある物を見る
…飴?
疑問を持ちながら部屋へと入った
あっ…犬の姿のまま寝てる…
うずくまっている背中をゆっくりと撫でる
その度に耳がピクピクと動く
ソファーで寝ているシリウス(犬)を
持ち上げて抱っこをする
そしてベッドまで運んだ
めちゃめちゃ重い…
と言っても犬は自分で体温調節が出来るので
薄手の掛け布団をかけその様子を見ていた
…昔犬飼ってたな
確かあの事件の1週間前に亡くなってしまった
(父と母の…)
隣に寄り添い自分はぶ厚めの布団を被り眠りにつく
こ、これはどういう事だ?
…隣にあなたの背中が、、、
少し鳴くがちっとも起きる気配は無い
布団の中をもぞもぞと動いて
薄手の方からあなたがいる分厚目の布団へと移動した
するとあなたは小さく寝返りを打って
こっちを向いた
もっと大きな声で鳴くが
目を瞑ったまま頭に手を乗せられ撫でられる一方
起きてはくれない
何をしても目は開けてくれない
意味不明な事を言い始め
首を傾げた
"外…行く?"
手を合わせて上目遣いをした
でも先生は全く揺らがない…効いていない
シリウスも後押しをするようにくぅ…と鳴いた
お久しぶりのセドリックに少し驚いた
ずっと私を見ていた瞳がシリウスに向けられた
リードを少し引っ張り外へ出た
夕暮れ時の空はオレンジ色に染まっていた
シリウスを見ると空を見たまま立ち止まっていた
人が少なさそうな場所を選び
その辺りをうろうろとしていた
気づけば1つの小屋の前に来ていた
ハグリッドが大きな鳥を連れて
何かをしている様子だった
とハグリッドに伝えると
後ろから大きな鳥がやってきた
ヒッポグリフの前に立ち
ゆっくりとお辞儀をしようとしたら
先にヒッポグリフの方からお辞儀をしていた
名前を呼んで
顔をよしよしと触ると
バックビークは少しだけ声を上げて
気持ちよさそうにしていた
バックビークはシリウスを見る度に
威嚇をする様な声を上げた
シリウスを繋ぐリードを引っ張り
ハグリッドとバックビークとはお別れをした
と聞くと真っ直ぐ私を見つめた
でも帰るのか?帰りたく無いのか分からない
と聞くと首をぶんぶんと振った
帰りたかったのね
▷next












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。