side⇋樹
東京都内 某所
ー 青龍会総本部 ー
都内有数のタワーマンションの最上階にある、
青龍会の事務所。
およそ、500人の組員を率いる組長は、
若干31歳の敏腕殺し屋。
その実力は、世界のマフィア達が称賛する程のもの
そんな男に、俺はついて行くと決めてもう5年になる。
剛「樹、今日はこいつんとこ行ってきて」
『…誰すか、これ。』
剛「あぁ、麻布十番にある風俗のナンバースリー嬢」
『…へぇ、』
剛「なんか俺の金だか顔だか目当てか知らんがしつこいんだよ」
剛「とりあえず、セックスして惚れさせとけ」
『…はぁ、?そんなの俺が標的にされんじゃん、』
剛「しつこかったら殺ってもいいよ」
剛「そいつ違法ドラッグアホみたいに密輸して、マトリにロックオンされてたらしいし。」
『…へぇ、』
剛「あ、あとこの前俺と一緒にいた華琳に嫉妬して、華琳殺されかけてたし。」
“ まぁ間一髪で俺が助けたけど ” って一言。
こいつ…散々な事してくれてんな…、
『はぁ、?ぜってぇぶち殺す、、、』
剛「ははは(笑)ま、頑張って。」
ヒラヒラと手を振って大勢のSPを引連れ夜の街に消えていく。
華琳というのは、青龍会の経理を担当してて、
彼女もまた俺らと同じように、殺し屋の顔を持つ。
1つ情報を足すならば、
俺と華琳は付き合って3年って事くらいかな。
ここまで隠し通せてる俺ら、逆に天才かも。
…さてと、今日もひと仕事しますか。
『華琳、ちょっと行ってくる。』
華「……zzz」
『おやすみ、愛してる』
ボブに切り揃えられた綺麗な髪を撫でて、
その場をあとにした。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。