第125話

予選第三ブロック 4 「わたしの秘密」
19
2025/10/12 04:56 更新
_木庭@こば__紗都希@さつき_
木庭こば紗都希さつき
何よあんたー!
人を見るなり強引そうって!最低!
_琴木@ことぎ__優翔@ゆうと_
琴木ことぎ優翔ゆうと
さ……、 さいてい?
よくわからないけれど
_琴木@ことぎ__優翔@ゆうと_
琴木ことぎ優翔ゆうと
思ったことはすぐ言えって、
ゆーきが……
_木庭@こば__紗都希@さつき_
木庭こば紗都希さつき
優樹? 優樹って……
……あー!あのチャラ男!
あの緑髪のさっきのナンパ野郎だ!
ていうかこの子、あのナンパ野郎のきょうだい?!
_琴木@ことぎ__優翔@ゆうと_
琴木ことぎ優翔ゆうと
ゆーき、わたしのおにいちゃん。
わたしおにいちゃんふたり、
いもーとふたり。わたしまんなか
_木庭@こば__紗都希@さつき_
木庭こば紗都希さつき
いや兄妹多っ
_木庭@こば__紗都希@さつき_
木庭こば紗都希さつき
私も三つ子だけど……
優翔はぱちっと瞬きすると、きょろきょろとする。
そして、ふるふる首を振ってから目に涙を溜めた。
_琴木@ことぎ__優翔@ゆうと_
琴木ことぎ優翔ゆうと
ゆぅきぃ…… どこ?
_木庭@こば__紗都希@さつき_
木庭こば紗都希さつき
……え、迷子?
さっきこの子の兄いたよね? 
…え? この一瞬で? 嘘でしょ?
_琴木@ことぎ__優翔@ゆうと_
琴木ことぎ優翔ゆうと
どぉしよぉ
_木庭@こば__紗都希@さつき_
木庭こば紗都希さつき
(どうしよう、っつったって…
私、知らないんですけどー!
_木庭@こば__紗都希@さつき_
木庭こば紗都希さつき
の、能力は?
_琴木@ことぎ__優翔@ゆうと_
琴木ことぎ優翔ゆうと
わかんないー…!
のーりょく、つかう、
はじめてだし!
_木庭@こば__紗都希@さつき_
木庭こば紗都希さつき
えええええっ?!
どうすんのこの子! ていうかさ、
本当に中学生なの?! 背ひっく!150もないじゃん!
わーーーっ! 私どーすんのよ!
しっかりしろよ木庭家長女!
(ぶっちゃけ長女とか関係ないけどw
???
ー獲物、発見かな?
神経が一瞬、金属で逆撫でされるような感覚。
ビリビリと背中が痛い。 ………だれ?
_芥生@あざみ__結由@ゆゆ_
芥生あざみ結由ゆゆ
おっは〜!お二人さん
_芥生@あざみ__結由@ゆゆ_
芥生あざみ結由ゆゆ
うち、芥生結由ぅー。
_木庭@こば__紗都希@さつき_
木庭こば紗都希さつき
……へあ?
緑色の本を片手に、ニヤニヤと笑う白髪の少女。
制服は私と同じだけどー… …見たことないよ?
_琴木@ことぎ__優翔@ゆうと_
琴木ことぎ優翔ゆうと
……だれ。 てき?
_芥生@あざみ__結由@ゆゆ_
芥生あざみ結由ゆゆ
敵ー? うーん、そうかな。
まぁ、敵扱いなら容赦なしって感じ
_琴木@ことぎ__優翔@ゆうと_
琴木ことぎ優翔ゆうと
ふうん
結由さんの目の前に、優翔くんがザッと歩み寄る。
そして。
ーパシンッ。
彼女の持っていた本を、叩き落とした。
_木庭@こば__紗都希@さつき_
木庭こば紗都希さつき
ーエッ
_琴木@ことぎ__優翔@ゆうと_
琴木ことぎ優翔ゆうと
てき、ようしゃしない。
じゃあわたしも、そーするの。
いきなり本をはたき落とされた結由さんは、
顔を真っ赤にしてふるふる震えている。
_木庭@こば__紗都希@さつき_
木庭こば紗都希さつき
なにやってんのーー! バカ優翔ー!
私は思わずそう叫んだ。
だって! だってさ!
いきなり人の本叩く?! ダメでしょ! 超失礼!
_芥生@あざみ__結由@ゆゆ_
芥生あざみ結由ゆゆ
………よ! よくも…!
ほーら!怒らせた!終わった………人生終わった!
_芥生@あざみ__結由@ゆゆ_
芥生あざみ結由ゆゆ
うちの愛読書!
「深緑のアーティスト」を!
_木庭@こば__紗都希@さつき_
木庭こば紗都希さつき
……え?
_木庭@こば__紗都希@さつき_
木庭こば紗都希さつき
し、深緑のアーティスト……?
_芥生@あざみ__結由@ゆゆ_
芥生あざみ結由ゆゆ
そう!うちのバイブル…いわば聖書!
若き天才、紗都希先生の最高傑作!
_芥生@あざみ__結由@ゆゆ_
芥生あざみ結由ゆゆ
それをよくも叩きやがって……!
_木庭@こば__紗都希@さつき_
木庭こば紗都希さつき
…………あ、あのー。
実はー……、 その本……。
_木庭@こば__紗都希@さつき_
木庭こば紗都希さつき
その本…、 書いたの…
……私、なんですけど。
_芥生@あざみ__結由@ゆゆ_
芥生あざみ結由ゆゆ
……エッ
結由さんはあからさまに態度を変えた。
あとは、信じてくれるか……。
_木庭@こば__紗都希@さつき_
木庭こば紗都希さつき
え、えっとー…。信じてくれない?
じゃあ内容全部言うわよ……
そう言って、ぺらぺらと「深緑のアーティスト」の
あらすじを連ねる。
私が書いたそのままに。さらに固まる結由さん。
_芥生@あざみ__結由@ゆゆ_
芥生あざみ結由ゆゆ
え、え、え、本者……?
あの天才若手作家様が…… ここに?
_木庭@こば__紗都希@さつき_
木庭こば紗都希さつき
………そう、ね。
今のは私の連れがー…本当ごめん!
_芥生@あざみ__結由@ゆゆ_
芥生あざみ結由ゆゆ
いえいえ!
こっちこそ無礼ごめんなさい!
ぶ、無礼?! そこまで好きなの?! 私の本!
嬉しいんだけどー♡
_芥生@あざみ__結由@ゆゆ_
芥生あざみ結由ゆゆ
サインください!
_木庭@こば__紗都希@さつき_
木庭こば紗都希さつき
うん!全然オッケ~よ
持っていたボールペンで彼女の本に「SATSUKI」と
書く。結由さんの顔が綻び、さらにはにかむ。
_芥生@あざみ__結由@ゆゆ_
芥生あざみ結由ゆゆ
幸せ………♫
もううち死んでもいいわ〜!
いや、そこまで愛されてるとはー…。
……すると。
_琴木@ことぎ__優翔@ゆうと_
琴木ことぎ優翔ゆうと
じゃあ、ばいばーい
_木庭@こば__紗都希@さつき_
木庭こば紗都希さつき
ーえっ?
優翔くんが私の手を掴み、指で空に円を描いた。
すると、そこに空間を切り取ったような……
……穴がすっぽりと開く。そして、そこに飛び込む。
  
…気がつくと、少し離れた道路上にいた。
_木庭@こば__紗都希@さつき_
木庭こば紗都希さつき
え? え、え…? 結由さんは?
_琴木@ことぎ__優翔@ゆうと_
琴木ことぎ優翔ゆうと
わたしのちから、ためしてみた。
たぶんこれー。ばしょ、もどる!
_木庭@こば__紗都希@さつき_
木庭こば紗都希さつき
うーん…? あ、ワープか!
_木庭@こば__紗都希@さつき_
木庭こば紗都希さつき
……って、何で今なのよー!
ファンから批評もらいたかったのにー!
……そこまできて、ふと、疑問を口にする。
_木庭@こば__紗都希@さつき_
木庭こば紗都希さつき
……あんた、男の割に背低いのね。
_琴木@ことぎ__優翔@ゆうと_
琴木ことぎ優翔ゆうと
わたし?
_木庭@こば__紗都希@さつき_
木庭こば紗都希さつき
うん。私より低いじゃない
なんなら、結由さんよりも。
_木庭@こば__紗都希@さつき_
木庭こば紗都希さつき
あんた本当に中学生なのー?
_琴木@ことぎ__優翔@ゆうと_
琴木ことぎ優翔ゆうと
………じゃないよ
あ、やっぱり!でしょうね!
ブレザー着ているからごまかせてるけれど、
その背の低さは流石に中学生男子じゃー……
_琴木@ことぎ__優翔@ゆうと_
琴木ことぎ優翔ゆうと
わたし、おとこじゃないよ?
_木庭@こば__紗都希@さつき_
木庭こば紗都希さつき
………え?
男じゃ、ない?
_木庭@こば__紗都希@さつき_
木庭こば紗都希さつき
お……
女の子、だったの?
_琴木@ことぎ__優翔@ゆうと_
琴木ことぎ優翔ゆうと
おんなじゃないよ
_木庭@こば__紗都希@さつき_
木庭こば紗都希さつき
………は?
_琴木@ことぎ__優翔@ゆうと_
琴木ことぎ優翔ゆうと
わたし、せーべつ、ないよ?
ーとんでもない秘密に、頭を殴られた気がした。

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