第2話

劣等感と隣り合わせ
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2024/02/22 20:22
あなたside
嗚呼、また一日が始まった。
毎夜この気持ちが無くなりますようにと願っているのに無くならない。
早くあの人と会わないようにしないと
こんな気持ち、無くなってしまえばもう少し生きやすくなるのに。
こんな気持ち、無くなってしまえば堂々とウェンの傍に居られるのに。
赤城ウェン
おーい!あなた~!
(なまえ)
あなた
おはようございます、ウェン。朝から元気で何よりです。
赤城ウェン
そういうあなたも元気そうでなによりだよ~
(なまえ)
あなた
ふふ、ありがとうございます。
(なまえ)
あなた
そういえば、なぜウェンは何故いつもこの時間に登校しているのですか?
赤城ウェン
んーっと、まず僕が家庭科部に入ってるっていうのと、
この時間に行かないとあなたに会えないからさ!
嗚呼、またウェンはそんなことを言う。僕、勘違いしてしまいますよ?
(なまえ)
あなた
そうだったんですね。教えて下さりありがとうございます。
(なまえ)
あなた
今日は何を作ったんですか?
赤城ウェン
今日はね~ポテト春巻きとクレープと林檎デニッシュ!
(なまえ)
あなた
とても美味しそうですね。イッテツにあげたらとても喜びそうです。
赤城ウェン
え~まじそれな~?じゃあお昼休みになったら配達するか!
(なまえ)
あなた
といってもクラスは同じですけどね。
赤城ウェン
でもテツだけ席めっちゃ遠いじゃん。僕達一番前の列なのにテツだけ一番後ろの席なんだよ?
(なまえ)
あなた
それはテツに運が無いからなのか偶然なのかどちらなんでしょうね.....
さて、放課後になりましたので部室に向かうとしますか。
星導ショウ
あなた?
(なまえ)
あなた
おや、ショウも部活に向かう途中でしたか?
星導ショウ
はい。今日はいつもより鑑定品が多くなる様な予感がしていて…(←鑑定部副部長)
(なまえ)
あなた
それはそれは。それでは帰るのは遅くなりそうですか?
星導ショウ
恐らく。
(なまえ)
あなた
そうですか.....それは残念です。ショウに聞いて貰いたい悩みがあったのですが.....
星導ショウ
.....それでは、部活が終わり次第靴箱で待っていてください。
逆にこっちが早く終わったら靴箱で待っていますから。
(なまえ)
あなた
…!!良いのですか?
星導ショウ
勿論です。
(なまえ)
あなた
なら…お願いします。
星導ショウ
こちらこそ。っと…鑑定部の部室は此処なのでまた、部活が終わり次第靴箱で。
(なまえ)
あなた
わかりました。
サッサッサッ
シュッシュッシュッ
…きょうの課題の『憧れの人』…
僕の憧れの人で嫌いでかっこいいと思う人は、ウェンしかいません。
なのに…なんなのです?この…胸のモヤモヤは。
劣等感に似て、絶望にも近い..............言葉では言い表せないような感情は。
..............取り敢えず、絵を完成させましょう。考えるのはそれからです。
星導ショウ
あ、あなた。
(なまえ)
あなた
待たせてしまいすみません、ショウ。
星導ショウ
良いんですよ。俺が待つと言ったのですから。
(なまえ)
あなた
ありがとうございます。それで…僕の悩みを聞いてくれるんでしたよね?
星導ショウ
はい。此処で話すのも少々拙いと思ったので、俺の家で話しませんか?
(なまえ)
あなた
そう…ですね。ありがとうございます!
星導ショウ
それで、悩みというのは前回と似たような?
(なまえ)
あなた
..............はい。
星導ショウ
全部ぶちまけちゃってください。貴方が話し終わるまで僕は話を聞いてますから。
(なまえ)
あなた
..............ありがとう。
ああ、やっぱりショウは優しいな。僕なんかと違って。
ずっと、劣等感と隣り合わせ。でも、話したら楽になるのかな、なんて。

『劣等感と隣り合わせ』fin
次回 悩みと黒いモノ

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