移植するか、しないか。
僕の考えはもう決まってる。
移植を、
長尾「 あなた〜。練習再開するらしいけどできる? 」
『 ん!今行く!! 』
道枝「 無理、してない? 」
『 してへんよ笑 』
大橋「 そうそう!!恭平上手いや〜ん笑笑 」
高橋「 ま、そうっすよね笑 」
西畑「 ここの移動の位置配置もう1回確認しよやー 」
・
・
『 ふっ、はぁ、はぁ、 』
… やっぱり、進行してるんや、
その事実がいやで、涙が出てくる。
『 はっ、はっ、 』
大吾「 あなた?? 」
『 ん、っ、 』
大吾「 あなた!!! 」
大西「 あなた薬持ってきたからはよ飲んで 」
薬を飲んで落ち着いたものの、次はみんなからの質問攻め。
道枝「 病気進行しとったん? 」
高橋「 治るよな、? 」
藤原「 いつ病院行った? 」
大西「 ライブできるよな? 」
宮馬『 みんな一気に質問せんといて、笑 』
宮馬『 病院は一昨日行って、病気は進行しとった。ライブは分からへん。けど僕はやりたい。治るかは…移植次第 』
西畑「 移植するんよな…? 」
宮馬『 んー、どうやろ、笑 』
長尾「 どうやろって、」
大橋「 あなた教えて。」
宮馬『 ……ごめん、みんなにはまだ言えないや、』
道枝「 え、」
宮馬『 今日また、病院行って先生に伝えてくる 』
藤原「 なら俺らも行く 」
宮馬『 なんで、? 』
藤原「 心配やから。」
宮馬『 ………好きにすれば 』
正直僕は嫌やった。
みんな来たら僕の病状を知られちゃう
進行してるのは知ってるけど、どんだけ進行してるのかは知らない。
そこまで知られると、ライブやって練習やっていろいろ気を遣わせちゃう。
それが嫌やねん。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。