SDカード見ようかな…
やっぱり気になるし、見よう
でも博士はほかの人には見せてはダメといっていたからアインにはみせないでおこう
やっぱり開けた
博士がいなかったから不安だったけれども自分だけでできた
よし、このファイルを開いて、何が書いてあるんだろう
2○△□年
そろそろ自分の助手がいてくれると助かる
助手を作ることにしよう
そしてさらに新たな試みをしてみることにした
今まで天使と悪魔のハーフは造ったことなかったが、はたして造れるのだろうか
とりあえずここに見た目や年齢などを記録しておこう
そこには僕の条件とピッタリ合うようなことが記されていた
これっと僕のことだよね?
僕は博士の助手だったんだ…
じゃあなんで捨てられたの?
それとも本当は捨ててないのかな?
続きを読もう
2○△☆年
あれからどうすれば造れるかを考えていた
そして二つの方法を思いついたが、ひとつは絶対に無理だったからあきらめた
もうひとつの方法は遺伝子を改造することだ
ベースになる遺伝子二つをうまく組み合わせて造ることができる気がする
やってみよう
ダメだうまくいかない
これは遺伝子を組み込むしかなさそうだ
ベースとなる天使と悪魔を用意して角部分と羽部分の遺伝子を人間に組み込む
それには子供のほうが向いているだそう
大人では成長しきってしまっているからうまくなじむかわからない
やってみるか
やっぱり僕は人造人間だったんだね
それは分かってたんだけど、この話を読んでる限り僕には二人分の遺伝子+一人分の人間の体を使ったってことだよね
見た目はできているがなかなかうまくいかず、途中で息絶えてしまう
でもこれなら何度かやっていればできそうだ
その前にできたとして名前をつけてあげないとなんて呼べばいいかわからないな
なら名前は天使と悪魔の名前の頭文字を左右に真ん中に成功した被験体のアルファベットをおこう
よくわからないことがたくさんかいてあるな
難しいなぁ
僕の名前は天使の名前の頭文字と、僕が何番目の実験かを表すアルファベットと、悪魔の名前の頭文字を並べた名前ってことだよね
じゃあ、天使の頭文字のオと、何番目かのLつまりルと、悪魔の頭文字のト
僕ができるまでに11回は失敗してるってことだ
僕ができるまでにそんなたくさん…
でもまだ続きはあるみたいだ
読んでみよう
とうとうハーフが完成した
前世の記憶をちゃんと失っているかを確認しなくては
そのためにいくつかの質問を用意した
ここですべてわからないならば完全に成功したことになっている
記憶を失わせるためにチップを埋めてある
そこには私の命令には逆らえないようにしてあるのだがそれが悪い方向に働いてないことを願う
僕にチップが埋めてあるの?
知らなければよかった
えぇ、だからたまに僕が思ったことじゃないことしてたのかな
記憶もなくなっていて良い感じだったのだが、この情報が外部に漏れてしまった
いつか私のところに敵が攻めいってくるだろう
この研究所は武器などは置いていない
一応万が一のときのことは用意してあるのだが、オルトは連れていかれてしまうだろう
すべての回線を確認し、いつ敵が来るかを確認しなくてはいけない
いつか確認でき次第オルトを研究所から逃がそう
僕は逃がしてもらってるの?
それは本当なのかな
本当なら最初から言えばよかったじゃん
ここに書いてあることも嘘なのかもしれない
いやまて、言わなかった理由もわかったかも
2○△◇年
探すまでに時間がかかりすぎた
まさかあさってになるとは
今日はオルトも寝ている
最低限のものを持たせて追放しよう
言い方は悪いが、追放するという形になってしまった
そしてこのデータはSDカードとしてオルトにたくそう
明日の朝このSDカードの説明をして、昼ご飯を食べた後追放する
これをオルトが見ているかはわからないが信じてほしい
なるべく情報は周りに漏らさないようにしてくれ
そして来年のこの日信じてくれるなら研究所に戻って来てほしい
オルト生き延びてくれ
これ以上は何も書いてないようだ
僕は博士を信じたらいいのかな
でもこのSDカード外部の人に手渡したら僕の命がかかっている気がする
たとえアインだったとしても
この家にずっといることになったとしても
リビングでアインが呼んでいる
夜ご飯食べてないからちょっとお腹すいた
リビングに向かう
あれを見たらちょっと気持ちが複雑になっている
オルトはSDカードを見るなという命令を博士がしてなかったのはなんでだろうとか考えることがたくさんあるから
手作りの料理食べたことない
食べてみたいけど毒とか入ってない?
一口だけ食べてみる
思わずすぐに全部食べてしまった
うーん眠くなってきたな
部屋に戻った
SDカードは僕の服にあるポケットに入れておこう
これならほかの人はここにポケットがあるなんてわからないはず
まだ複雑な気持ちだけれど寝てスッキリしよう
アンケート
博士を
信じる
100%
信じない
0%
投票数: 6票
信じると信じないというのはなにかというのは自分で考えてください
それに正解はありません
また、ここはエンディングの分岐になると思います
信じるほうになりました!
今回はここまでです
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。