第46話

伊達工との試合
4,678
2021/02/05 22:48

2回戦の相手は、伊達工だ。


あのちょー失礼なやつが居たとこ!!



伊達工の応援は覇気がある。


何だっけ、鉄壁がなんとか…みたいな噂を聞いたことがある。


鉄壁ってことは、すごいブロックなんだろうな。





両者のエースが握手を交わす。


あなた「がんばれ…!」


ぎゅっと自分の手を握りしめる。


アップが始まる。


うちは落ちたボールを拾い、カゴの中に入れていく作業をした。



ゆうくんの番の時。



ノヤ「ローリング………サンダアアアアアアアア!!!!」


くるくるっと回って決めポーズ。


その場がシーンとなる。



日向くんだけが目を輝かせていた。



ノヤ「ふん…決まったぜ」


ドヤ。



田中「のやっさん、ナイスレシーブwキレッキレじゃねーか!…技名以外ww」


ノヤ「💢技名もキレキレだろーが!!」


日向「教えてー!アゲインも教えてー!!」


あなた「うちもうちも!」


菅原「あなたちゃん正気?」


うちの目が輝いていたからか、菅原先輩は何も言わなくなった。


ノヤ「はっはっは!日向とあなたは良いやつだな!今度教えてやる!」


いぇーい!!と日向くんとハイタッチをする。




先生とコーチに苦笑いされた。



ノヤ「っしゃあ!心配することなんか何も無ぇ!」


…?


ノヤ「皆ぁ、前だけ見てけよ!」








「背中は、俺が守ってやるぜ」




あなた「…っ」



小柄な彼の大きな一言に、ドンと胸が打たれる。



田中日向影山「「かっ、かっこいいいいい!!!」」



その一言に、ほかの皆も影響されたようで。


キラキラと目が輝いていた。





うちは2階席に戻り、試合開始。



全員「「お願いっしゃーす!!」」



まずは、伊達工のサーブ。


宙に高くボールを投げ、打った。


それを大地さんが拾い、影山くんがトスの体制に入る。



影山くんは後ろに身体を逸らせ、そこに居るのは日向くん。



大きく振りかぶり、綺麗に打った________はずだった。



伊達工の人が素早くブロックに入り、気持ちよくボールを打たせてくれなかったのだ。



何とか日向くんは力加減を変え、ボールは相手コートへ。


危なかったが、1点目は取れた。




あなた「対応が早すぎる…」


彼らの速攻に怯えず、もう着いてきた。


伊達工、恐るべし…。





ー試合割愛ー



''鉄壁''の伊達工に、烏野はどんどん追い込まれていく。


どんなスパイクを打っても、ついてくる。


確か…リードブロック、だっけ。





伊達工の二口さんがサーブを打った。


田中先輩がそれを拾う。


それと同時に、日向くんはすごい速さで走り出した。


シュッ  パアアアアンッ!!!



あなた「な、に、今の…」



速すぎて見えなかった。


影山くんのトスから、うちの視線はボールに追いつけなかった。



あなた「す、…すごいすごい!ナイスー!!」


日向「っしゃあああ!!」


伊達工のコーチも驚いている様だ。


そりゃそうだよね、マネのうちも驚いてるから。




月島くんとゆうくんが交代した。


月島くんの試合…初めて見るな。



あなた「頑張れっ、月島くん!」


声援を送ると、彼は少しだけこちらを見て。











こくん、と小さく頷いた。











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