ドズルside
おらふくんの案内のもと、僕らはマグマ溜まりへ向かっている。
どうやらモヤと戦う最中に、木が燃えているのが遠くからでも見えたらしい。
彼がビシッと指す方を全員で見る。
生憎、僕は脳内マッピングは苦手なので全く覚えていない。
こっち……なのか?
もうどうにでもなれと、ぼんさんの手を掴んで少し早足で歩き出す。
何か聞こえた気がするが、気にしてはいけない←
………このやり取り、何度も聞いた気がする。
なんて会話をしながら額についた汗を拭い、どうしたものかと考える。
1からマグマ溜まりを探してもいいのだが、あまり館から離れたくない。
おらふくんが見つけたマグマ溜まりに向かうのが、最善かつ最短なのだ。
マッピング能力も高いMENとおんりーを先頭に、僕らはゾロゾロと歩き出した。
数分後。
特に何事もなく、例の場所に到着した。
あのモヤが出ていた時のような、背筋が凍るような空気はとっくに消え失せている。
それとなく、全員が立っていた場所を再現してみる。
おんりーの指さす先を見ると、すごく遠くに炎のような物が見えた。
十中八九、マグマ溜まりだ。
おそらく、途中で森の木に引火したのだろう。
僕らの声を聞きつけたのか、MENが懐を探り出した。
お目当てのものが見つかったのか、少しばかり自信ありげにそれを示す。
それに便乗するぼんさん。
マグマ溜まりの周囲にある丸石を支障のない範囲で回収したようだ。
なるほど、ぼんさんは空気読みが得意らしい。
非常に元気のいい返事と共に、MENはシャベル片手に館の方へ走っていった。
それに対してぼんさんは、マグマ溜まりの方から道を作っていく。
その言葉通り、数分も経たないうちに二人はこちらへ戻ってきた。
普段はあまり運動しないぼんさんでさえ、疲れた様子がない。
ということは、館からそれほど遠くなかったということだ。
本当に、なんで今まで迷っていたんだろう……??
どうやら道が繋がるのを待つ間に、バケツで水を汲んでいたようだ。
水が溢れない程度にバケツを揺らしながら、MENに問う。
急な名指しに、本人は効果音がつきそうな勢いで振り返った。
おらふくんは水の入ったバケツを受け取りはしたものの、どこか迷うように立ち尽くす。
やがて何か決心したようでマグマ溜まりの方へと歩みを進めていった。
納得したように頷くぼんさん。
僕には全くわからないが、一旦流れに身を任せることにした。
突然の爆弾発言に、二人揃って困惑の声をもらす。
何を言っているんだろう。ゲートを、つくる? 僕らが? why??
僕らの顔があまりに呆けていたからだろうか、MENがそっと顔を逸らした。
その肩が震えているのを、僕は見逃さなかった。
おらふくんの声に視線を戻す。
いつのまにかマグマ溜まりの端っこに、黒曜石でできたゲートのようなものが鎮座していた。
全く安心できない元気な返事と共に、ぼんさん達が作った道に沿って駆け出していく。
どれだけ言っても迷いそうなのが、なんというか……。
おらふくんらしいな。
おらふくんに役割をお願いという名目で押し付けた後、しれっとこの場を離れようとする二人。
合点がいった様子の僕を見て頷き、二人は互いに背を向けて立った後駆け出した。
直後、二人とは反対方向から聞こえてくる澄んだ声。
どうやら、迷子にならなかったようだ。
どうやら、二人の意図を悟ったのは僕だけのようだ。
ぼんさんの端的すぎる説明に、怪訝な顔を見せる。
納得したようにポンと手を打つおらふくん。
心なしか、肩に乗る雪だるまくんも頷いたように見えた。
二人の返事を背に、僕はマグマ溜まりに向かって一歩踏み出した。
※アンケートあります


アンケート
⭐︎50記念どうしましょ
番外編書く(リクエスト◎、むしろください)
36%
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16%
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全部(ファッ!?)
48%
その他(💬してください!)
0%
投票数: 25票













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。