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第3話

なんか変な方向に走った。もう止まらない。
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2024/03/23 05:16
中は見た目と同じ毒々しい赤色で液体が服に付く。やっぱり口だ。喉とかあるのかな、と現実逃避をしていると中にも触手がいた。外にいたやつよりかなり小さいが油断ならない。少し触手から距離を取ると背中が口の、内側?に当たってしまう。

「え、てか服溶けてんだけど。なんか暑いし、この液体のせい?」

服は主に下半身が溶けており、自分のソレが丸見えだった。恥ずかしくて隠すと後ろから触手が尻に触る。
まだストーカー野郎に突っ込まれてから時間が経っておらず、緩いと自覚している。尻の穴も隠すように手を置くと触手が指の間を通り抜け、明らかに尻に入ろうとしてくる。入られないように後ろに気をやっていると前が疎かになっていたらしくソレに触手が触れる。

「あ、だ、だめだよ。んッだめ!」

触手を払い除けたいが両手が塞がっているため出来ない。前に後ろに攻防を繰り広げていると触手が増えていることに気がついた。軽く数えただけでも10はいる。どうしようか考えているとまだ赤い胸の飾りに触手がさわる。ソレに驚いてつい声を上げると一斉に触手がこちらに襲いかかってきた。

「あ、やだ、前擦んないでッ、あ、ぜんりつせッうぅ。」

後ろはひだがついているのか動く度に液体のせいで敏感になってしまった身体は過剰に反応した。前も同じような触手がソレをいじっており、透明な液体が出される。他の触手も胸や脇、口の周りをいじっており、身体は1つ1つに敏感に反応した。

「ん、ぅぅ、ッあ、なにッ、そこ入んないよ!」

前を弄っていた触手から細い糸状のものが出される。それはどうやらソレの性液が出る場所、尿道に入りたいらしくツンツンと突いてくる。突いた勢いで中に入ってしまいそうで怖くて、目が離せないでいると糸状のものが集まり、ある程度の太さがあるものに変わる。そっちの方が怖い。そんなものが入るのかと怯えているとついに入った。

「いッッッたぁ!!待って本当に痛い!」

圧倒的な異物感と痛みに声を上げる。抵抗しようと暴れるが体力が削れただけだった。痛みを忘れようと目の前の触手を口に含む。舌で舐め、吸い、甘噛みすると触手も真似をして舌を吸い始める。それが気持ちよくて夢中になってキスをしていると突然の快楽に身体が跳ねる。後ろに触手が入っていることをすっかり忘れていた。

「ん、アッ♡ぜんりつしぇんばっかり、ァ、やだ、擦らないで♡ィ、アな、なにして、アアァァ!?」

グリグリと前立腺を容赦なく潰していく触手、頭の中が快楽に染まり、考えがまとまらない。きもちいい。
一度認めて仕舞えば堕ちるのは簡単だった。きもちいい。声に出せば快楽は全身に広がる。快楽のさらに向こう側へ到達しようとしていた。

「きもちいいからぁ♡とまって、とまってよぉ♡アヒッィ♡またくるぅ♡またおしっこでちゃうゔ♡」

グポグポと結腸を行き来する音、快楽のままに我慢していたものを緩めると尿道の中にいた触手に全てを吸い取られる。性液も、尿も、その他液体が触手から出される液体と混ざって恥ずかしい水音が身体に響く。

「、♡ぅ、あは♡ぁ、あぅ♡」

前も後ろも胸も触られ、快楽の中でついに諦めた。心の何かが折れた。堕ちていた先にあるのは優しい絶望である。朝から散々な目に遭ってきたことを含めれば当然かもしれない。生徒会長のそれを舐め、ストーカーに処女を奪われ、謎の触手に犯されて、誰も助けに来ないまま何分過ぎたのだろうか。

考えることを放棄した肉塊に触手は喜んだ。声も反応もいい玩具を拾った程度にしか思っていなかったが遊んでみるとなかなかに楽しい。持ち帰ろうと歩き出すと人の気配がした。いつもなら猫の姿に化けるのだが今はお気に入りがいる。迷った末に食うことにした。ちょうどお腹も減っていたし、夜食だ夜食。また太った事を友人に指摘される事を思い浮かべながら曲がり角で触手は待ち構えた。

「見えてますよーっと!」

襲い掛かろうとした瞬間、人間は銃を撃った。小さな音と共に目に鋭い痛みが走った。初めての出来事に困惑しながらなんとか応戦しようとする触手。だがそうしているうちに2発目が飛んでくる。

「俺もさぁ、」

男は拳に何かを握りながら話し始める。

「ちょーっと目を離しただけで未確認生物に捕食されるとは思ってなくて、色々取りに行っててさぁ、だから聞こえてたらでいいんだけど、安心していいよ。」
「俺は君のストーカーだからね。危なかったらちゃんと守ってあげる♡」

満面の笑みで職種を蹂躙していくやつにどこの誰が安心できるのか。決めゼリフを得意げに言い、触手をナイフで切り裂き、細切れにしていく。自分の自慢の太っ腹が細切れにされていくのをみた触手は大粒の汗が湧き出る。人間は自分が勝てる唯一の生物だった。脆くて弱い、食べると美味しい味がした。なのに…

「未確認生物君も食べる人選んだ方がいいよ。
俺みたいなのがたまにいるからさ♡」

To Be continue………

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