第31話

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2,104
2020/08/21 22:47
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案の定、私の机の上は付箋だらけの書類の山。

『 あぁ、もうまたや… 』

ペラっと1枚見てみると、そこにはいつもは無い
赤色の文字がビッシリ詰まっていた。

『 え、なにこれ、訂正箇所全部印打っといてくれてるんやけど 』

正「 え、見せて 」

横からスっと紙が持っていかれる

『 これ全部編集長が? 』

正「 しかも凄い的確 」

今までこんなこと一回もしてもらった事
なかったのに。

『 よし、今日も頑張ろ 』

正「 俺のもこの前より多いな 」

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『 終わったあ 』

時計を見るとまだ7時。

正「 俺も終わった! 」

『 今日は早く帰れるやん、』

誠也くん、もう帰ってるんかな
今日は何食べたいって言うんやろ

正「 今日ちょっと飲んでかへん? 」

『 あーごめん、はよ帰らなあかんからさ 』

正「 え、あー…そうなん 」

『 ごめんな、じゃあまた明日 』

正「 送ってこか? 」

『 ううん、大丈夫! お疲れ様でしたあ 』

早く帰る早く帰る…
自然と早歩きになって、思ったより早く
駅に着いた。
幸い、電車の座席はまあまあ空いていて、
座ることが出来た。

うとうとしながら寝過ごさないように
必死に目を閉じるのを我慢しているうちに
最寄りに到着。

改札を出るとそこには

「 おかえり 」

『 誠也くんっ 』

思わず、飛びつく私を笑いながら受け止めて
くれて

「 随分眠たそうな顔してたのに笑 」

『 眠たい… 』

「 ほなはよ帰ろか 」

『 うんっ 』

夜でも夏のじめっとした暑さ。
じっとしているだけでも汗が吹きでる。
でも、隣に大好きな人がいるだけでそんなのは
全て吹き飛んで、他愛もない話をしながら
2人で帰り道を歩く。

「 へぇ、やから今日は早いんやね? 」

『 そう、今日は1人で終わらせれたからさ 』

「 今日は? 」

『 あ、たまに正門が手伝ってくれる時が
あるんやけど 』

「 あのさ、前からちょっと思っててんけど 」

私の話の途中で誠也くんが割り込むように
口を開く。

『 ん?なに 』

「 正門って、あなたちゃんの事、好きよな 」

『 …え? 』




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