第12話

救出
2,799
2024/03/05 22:00 更新
3日ほど経った
その侍女は当たり前のようにここまでやってくる
ご飯と水はくれるからありがたいのかもしれない
侍女
そろそろ潮時ね
私の身体中は痣と血で染まっていた
今から、私は殺されるらしい

でも何故か、私はそこまで動揺していなかった
家族がもう一度姉を帝の妃にすると聞いた日から、ずっと男はクズだって思ってきた
そう思わないと、辛くて叫び出しそうだった
初恋も、全て封印して忘れようとした。
相手だって、もう忘れてるんだろう
裏切られるくらいだったらそもそも信じなければいい
そう思って生きた

そうか、私は信じて裏切られるのが怖いんだ
(なまえ)
あなた
もう、いいよ
侍女
ふふっあははははっ
ナイフが心臓へ向かってくる
静かに目を閉じたその時、体がくるんと回る
(なまえ)
あなた
へ……
華瑞月
華瑞月
大丈夫か!?
(なまえ)
あなた
瑞月様……
(なまえ)
あなた
ありがとうございます
縄はなぜか既に解かれ、瑞月様に抱えられた状態になる
(なまえ)
あなた
あ……///
華瑞月
華瑞月
ん?どうした?
恥ずかしがるのもつかの間、次にナイフは瑞月様へと向かう
(なまえ)
あなた
後ろ!
瑞月様はそれを跳ね除け、私をそっと地面に下ろした
まっすぐ見つめると、壬氏様と目線が重なり合う
恥ずかしくなり目を背けそうとすると顎を掴まれ無理やり目線を合わせられた
そして、2秒ほど見つめたあと、体は瑞月様の胸の中に収まった
(なまえ)
あなた
あ……///
華瑞月
華瑞月
良かった、本当に、無事でよかった……!
(なまえ)
あなた
うっ……うわぁぁぁん!
私は大粒の涙を零して泣いた

プリ小説オーディオドラマ