それからというもの、
学校がある時はできる限り早く帰る習慣がついた。
未だに不登校気味ではあったから、休んだり遅刻したりして
そんなにしっかり行ってた訳じゃないけれど。
登校して部活動があった時は基本的に出席してるけど、
予定があるから と言って帰ることもあった。
速歩きで帰ってバック等の荷物を二階に置いて
一階で絵を描いて、お母さんと一緒にぷわにご飯をあげて。
そんな日々が何日も続いて 暇な時間、というのが少しだけ減った。
ある日、ふとお母さんが呟いた言葉を耳にした。
「全く大きくならないね。」
確かにそう言ってたと思う。
うちに来た一番最初の日よりは大きくなっているものの、
”普通の子猫”として見るとほとんど成長していない。
通常、生まれたての子猫は100g、一週間もすれば体重は200gを超える。
その一方で、この子はまだ80ほどだ。
今日は六日目。
大きさも体重もあまり来たときと大差がない。
小柄だからで済ませられる事では無いのは明らかだろう。
そしてこの日から目が少しずつ開き始めた。
きっと、きっと大丈夫。
この子の目にとって素敵な世界が映るようになって、
里子に行くかうちの子になるかするまで根気強く育ててあげなくちゃ。












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。