第11話

いいところ。
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2020/03/18 13:58 更新
光輝side
あなたがやってきてから約1ヶ月。
最初は、目立つのが得意じゃないそこら辺にいる普通の女の子だと思ってた。
でもやっと気づいたんだ…、
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京極竜
京極竜
もう、帰んのかよ。
椎野(なまえ)
椎野あなた
これからバイトあるんです。
放課後はいつも帰りが早いあなた。
天堂光輝
天堂光輝
んじゃ、またな。
あなたは、ヒラヒラと俺に手を振り返し、そそくさに教室を出ていった。
帰り道
天堂光輝
天堂光輝
あっ…。
いつか入ってみたいなと思っていた、オシャレなカフェ。

その中に、従業員が着るエプロンをしたあなたがいた。

あなたは、向日葵のような笑顔でお客さんと接していた。
それを見た瞬間、ドキッと胸が高鳴る。
天堂光輝
天堂光輝
(ここでバイトしてたのか…)
あなたの笑顔につられ俺も笑ってしまう。


しかし、あなたの邪魔するのは良くないなと思い、そのカフェを後にした。

ある日の放課後
ダンスの練習をしていたら、飲み物がないことに気づき、パシリにされた俺。

自動販売機の横まで来ると、エコノミークラスの教室の電気がついているのが見えた。
ガタンッ
落ちてきた飲み物3本を取る。
教室が気になった俺は、引き寄せられるように近づいて行った。
ゆっくりと教室の扉を開ける。
中にいたのは、あなただった。
椎野(なまえ)
椎野あなた
…光輝先輩??
天堂光輝
天堂光輝
何してるの…?
あなたは自分の席で何か作業をしていた。
彼女の元へゆっくり近づく。
カーテンが空いた窓から、綺麗な夕日がさしていた。
椎野(なまえ)
椎野あなた
あっ、体育大会で使うはちまきを作ってたんです。
椎野(なまえ)
椎野あなた
私、裁縫そんなに上手くなくて…笑
天堂光輝
天堂光輝
どれどれ…?
あなたが作ったはちまきは、よく出来ていた。

確かに、上手な人がする縫い方ではなかったが、一人一人の名前が入っていて気持ちがこもっているというのがわかる。
天堂光輝
天堂光輝
…手伝おうか?
椎野(なまえ)
椎野あなた
い、いえ…!
大丈夫です。私一人でできますから…、
あなたの止める言葉を無視し、近くの椅子に座る。
椎野(なまえ)
椎野あなた
すみません。
…ありがとうございます。
苦笑しながらも、あなたは作業を続けていた。




教室に2人きり…

この前の倉庫での出来事を思い出す。
天堂光輝
天堂光輝
あ、あの…
椎野(なまえ)
椎野あなた
天堂光輝
天堂光輝
こ、この前の倉庫での事は…ほんとごめんっ。
椎野(なまえ)
椎野あなた
いえいえ。助けてもらったのは私の方ですし、それに…
椎野(なまえ)
椎野あなた
あ、あれは事故です…!
あの時、すぐにあなたを離さなかったのは事実だ。

離したくない。そう思ってしまった。
天堂光輝
天堂光輝
事故…。
急に静かになる教室。

…とても気まずい。
椎野(なまえ)
椎野あなた
…皆のところに戻らなくていいんですか?
張り詰めた空気を割り切るように、あなたが口を開く。
天堂光輝
天堂光輝
あぁ、あいつら?
…飲み物持ってかないとまずいかな笑
椎野(なまえ)
椎野あなた
それですか?
天堂光輝
天堂光輝
そうそう、俺パシリにされてさ笑
クスクスッと笑うあなた。

俺もつられて、笑顔になる。
椎野(なまえ)
椎野あなた
光輝先輩はバスケの種目に出るんですよね?
天堂光輝
天堂光輝
うん
椎野(なまえ)
椎野あなた
バスケのルールとかよく知らないですけど、応援してるので頑張ってください!
天堂光輝
天堂光輝
…俺、あなたの為に頑張ろうかな。
ぼそっと言った一言。
椎野(なまえ)
椎野あなた
…え?なんか言いましたか?
天堂光輝
天堂光輝
…なんでもない。
さっきの一言で俺はやっと気づいた。

いつも笑顔で、誰かのために一生懸命になれるところ。
1人では何もできないのに、なんでも背負おうとするところ。

あなたのいいところ全部…
俺は今、1番大切にしたい。
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一方その頃
日浦海司
日浦海司
てか、光輝遅くね?
小田島陸
小田島陸
何やってんだあいつ…。
日浦海司
日浦海司
自分で行けばよかった〜。
喉がからからで、光輝のことを待ちきれない2人でした。

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