光輝side
翌朝
昨日、拾ったペンダントはまだ俺の鞄の中だった。
あなたは元気がない様子で教室に入ってきた。
あなたが元気の無い理由が、俺が持ってるペンダントのせいではないかと後ろめたくなる。
すぐ、鞄の中からハンカチに包まれたペンダントを取り出した。
あれ、竜とあなたってこんな仲良かったっけ。
どうしても2人の会話に混じれない。
もう、2人だけの空間がそこにはできていた。
竜は突然、あなたの耳元で話しだす。
約束…?
その時、竜はあなたの頭に手を乗せていた。
まるで妹や弟にするような、優しい仕草で頭を撫でている。
竜にとっては何気ないことかもしれない。
でも、あなたの顔は少し赤らんでいた。
何も出来ないまま、授業が始まる。
俺のポケットには、まだペンダントがある。
ちょっとの勇気さえあれば…。
自分の情けなさに、ペンダントを握りしめた。















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。