第4話

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2026/03/13 11:34 更新





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 宴を見飽きた少年は

 がちゃり、と扉を開け部屋に出る

.
...どこに行かれるのですか


 廊下に居た従者の声は無機質で

鳳楼 婪
別に、ちょっと庭に行くだけ


 それに返した少年の声も、酷く落ち着いていた

 ___というよりもむしろ、感情が無かった

 と言った方が正しいのかもしれない


.
宴の場にはあまり近づかれぬよう———
鳳楼 婪
分かってるよ
.
...申し訳ございません


 軽く頭を下げる従者のことは見向きもせず

 少年は庭へと続く廊下を歩き出した







♢♢♢♢






.
ーーーーでーーーがーー
.
〜〜〜〜ですな!
.
アッハッハ!



 宮殿内に響く声を聞き流し、
 
 宴の場がある南庭とは王宮を挟んで反対側の

 小さな池のある北庭へ向かう

鳳楼 婪
...ふぅ


 池の側に寄り、木陰で小さく深呼吸する

 南庭とは違い 静かで風情ある景色が広がる北庭は

 少年のお気に入りの場所だった


 反対に、彼の父は南庭を気に入っており

 それ故に北庭には庭師も家臣もあまり近付かなかった


 それが、少年が北庭を気に入った理由でもあった




 少年は庭に転がっている小さな石を蹴って

 ぼそっと呟いた
鳳楼 婪
早く終わらないかなー、あのクソ宴
.
ぶっ、クソ宴ってw
鳳楼 婪


 先ほども言った通り、北庭には

 人が寄りつかないはずだった


 しかし少年の独り言には、返事があった

鳳楼 婪
...誰?どこ?


 辺りを見渡しても人は居ない

.
ん?あー、上
鳳楼 婪
上?


 言われるがままに天を仰ぐと、

 ちょうど少年が立っていた側に生えていた木から

 少年と同い年くらいの男子が

 飛び降りてきた

鳳楼 婪
っうわ、え!?


 この地域では珍しい紫色の髪をした彼が

 少年の真上を飛び 目の前に着地する直前、

 少年は驚きのあまりバランスを崩して

 そのまま背後の池に落ちた




 バシャンッッッ!!!!!



 と勢いよく音は鳴ったものの、

 それなりに浅い池なので

 少年の服と髪が濡れた程度で済み、

 幸い溺れはしなかった


鳳楼 婪
....最悪、びしょ濡れなんだけど
.
あー....悪ぃ、まぁ今日天気良いし
すぐ乾くだろ たぶん


 紫髪の彼は苦笑しつつ、

 少年の手を引いて起き上がらせた



鳳楼 婪
...で、俺今 超絶機嫌悪いから
鳳楼 婪
早く名乗らないと
侵入罪で吊るすよ、その木に


 濡れた服を絞りながら、少年は無愛想にそう言った
.
いや恐ろし
.
まあ別に名乗っても構わんけど、...
出雲 逢琉眞
俺、出雲 逢琉眞いずも いるま
一応 地の部族次期当主
鳳楼 婪
地の部族?...あぁ、割と土地広いとこね
出雲 逢琉眞
そういうお前は?
なんか着てる服も豪華だし
さっきから上から目線だけど
鳳楼 婪
俺は___



 
鳳楼 婪
.......らん。
出雲 逢琉眞
は?それだけ?
鳳楼 婪
会ったばっかの奴に
何でもかんでも言う訳ないでしょ
出雲 逢琉眞
俺言ったんだけど
鳳楼 婪
馬鹿なの?
出雲 逢琉眞
あ???


鳳楼 婪
.....ふ、
鳳楼 婪
ははっ、笑
出雲 逢琉眞
おい、何笑って———


 いるま、と名乗った少年が

 呆れた顔で言いかけた言葉は

 思わずらんの笑顔に目を奪われ、途切れた

出雲 逢琉眞
______.......
鳳楼 婪
なんか、人とこんな喋ったの
久しぶりかも
鳳楼 婪
おもろいね、お前
出雲 逢琉眞
.......そりゃどーも
鳳楼 婪
あ、そうだ
鳳楼 婪
ねぇいるま、俺の友達になってよ


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