無料ケータイ夢小説ならプリ小説 byGMO

第168話

点滴が持つ時間
重岡side
あれからあなたも点滴のおかげで
強く握っていたタオルも今は軽く握って
静かに寝ている。

膝枕してもらっている小瀧もあれからほんまに寝て
膝枕している濵ちゃんも腕を組んで俯いて寝ている。

淳太と照史も小さい椅子に座って壁に寄りかかって
寝ている。

流星は…うん、立って寝ている。

俺もどこで寝ようか迷っていると
神ちゃんがキャスター付きの椅子をふたつ
持ってきてくれた。
神山智洋
神山智洋
しげー?
もう俺らも寝よ。
…あなたには悪いけど
ベッドにうつ伏せになって寝よか。
俺、骨折してる方の左側で寝るから
しげは右側で寝て?
多分神ちゃんは気を使ってくれたんやと思う。
俺があなたを心配しているのに気が付いたんやと思う。
重岡大毅
重岡大毅
…俺顔に出とった?
神山智洋
神山智洋
出てへんよ?
出てへんけどそうかなって。
なんか雰囲気的に?笑
それに俺はしげのこと
なんでも知ってるからなあ〜。笑
それに俺らは相棒やん。
ドヤ顔を決め神ちゃんは
ベッドに突っ伏してそのまま寝た。


まるで学生が授業中に机に突っ伏して寝ている
あの光景のようにスヤスヤ寝ている。

気持ちよさそうに寝ている神ちゃんをみて
俺もそのまま神ちゃんも同じように寝た。















あれから俺も熟睡していた時
微かにハァハァと誰かの声が聞こえ
眠たがったが目を開け声がする方に顔を移した。

俺が声のする方を見ると…
重岡大毅
重岡大毅
あなたっ!!
金井
金井
ハァハァ…
あ、大毅。ごめん。起こしたな?
寝とってええよ。ハァハァ。
頭を抑えながら枕に顔を埋めとるあなたが居た。
点滴が切れたんやろう。
時々顔を顰めて痛みをこらえている。
重岡大毅
重岡大毅
痛むか? 
俺の手握っとってええからな?
今、先生呼ぶから。
右手をあなたの前に突き出して
左手でナースコールを押し先生を呼ぶ。

何コール目かで看護師さんが応答してくれて
直ぐに向かうと告げて電話を終えた。

向きを変えるとあなたは
より顔を顰めて痛みをこらえて
俺の右手を強く握っていた。
近くにあったタオルも一緒に握っており
俺の右手はそない痛くなかったんやけど
タオルの方が力強くて気を使ってるんやと思った。
重岡大毅
重岡大毅
あなた?俺の右手も強く握ってええから。
強く握ってくれてかまへんから。
俺もはんぶんこさせてや。
タオルにはんぶんこさせても何も
帰ってこうへんよ。
俺とやったら痛みも何もかも
はんぶんこして分かち合える。
やから、その優しい性格は
今は忘れて俺と向き合ってや?
強く握って。俺は痛ない。
すると俺の言葉に負けたのか
握っていたタオルをとって俺の手を取った。
金井
金井
ホンマにええの?
結構、痛いと思うで?
重岡大毅
重岡大毅
かまへん。
俺がやりたくてやってる事やから。
そのままあなたは遠慮がちに俺の手を握った。

それと同時に痛みが増したのか
タオルよりも強めに俺の手を握った。
そして骨折していない方の右手で頭を抑えだした
あなた。
重岡大毅
重岡大毅
あなたっ!
大丈夫、大丈夫。
神山智洋
神山智洋
んっ、んん〜!
どないしたん?
っ!あなた!
俺の声で神ちゃんも起きたがあなたを見ると
直ぐにテキパキと動き出した。

























色々神ちゃんもやってくれてるとちょうど
先生が来てくれた。

点滴も素早く変えてくれてまたあなたは
瞼を閉じて寝てくれた。
重岡大毅
重岡大毅
よかった〜。
神山智洋
神山智洋
ふぅー。
先生もまた何かあったら呼んでくださいと告げて
そのまま看護師さんと部屋を後にした。


あなたの顔も顔を顰めて痛みを我慢していた時
よりも顔は穏やかでほんまにゆっくり
休めてるように見えて俺は安心した。


俺と神ちゃんは何事も無かったかのように
椅子に座ってさっきと同じように眠った。









でも今度とは違うのは
未だにあなたは俺の手を握っていると言うこと。
また痛めた時俺の手を握ってくれれば嬉しい。
そうすれば俺も直ぐに目を覚ますし気づきやすい。

それに痛みも何もかもはんぶんこ出来ると思うから。
重岡大毅
重岡大毅
ゆっくり休みや…。
麻酔によって寝ているあなたにそう声をかけ
俺も眠りについた。