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隣の席、40センチ。

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春、クラス替え。
黒板に貼り出された座席表を見て、自分の名前を探す。
「…2列目、窓側。」
悪くないかも、と思いながら席に座ると、隣の男子がちょうど来た。
「…あ、ごめん。そこ俺。」
無愛想とかじゃない。
ただ、静かなだけ。
背が少し高くて、制服を適当に着てる感じ。
でも清潔感はある。
なんか、いるよねこういう人。
目立たないのに、なぜか目に入る人。
「よろしく。」
「…よろしく。」
それが、
私と朝倉 湊(あさくら みなと)の最初だった。
——
最初は、本当にただの隣の席。
消しゴム落としたら拾ってくれる。
プリント回してくれる。
授業で分かんないとこ、小声で教えてくれる。
その程度。
でも、少しずつ。
少しずつ。
「それ、シャーペン可愛い。」
「え?」
「…いや、思っただけ。」
とか。
「今日、眠そう。」
「昨日2時まで課題やってて…」
「それは寝ろって。」
とか。
気づいたら、毎日話してた。
——
ある日。
放課後、教室に忘れ物を取りに戻ると、
朝倉がひとりでいた。
窓開いてて、夕方の風が入ってて。
なんか、映画みたいだった。
「帰ってなかったんだ。」
「そっちも。」
「忘れ物。」
「俺も。」
沈黙。
なのに変じゃない。
その時。
朝倉がふいに言った。
「俺さ。」
「?」
「学校、あんま好きじゃなかった。」
「え、そうなの?」
「うん。でも最近、ちょっとだけ平気。」
「なんで?」
こっち見て、
普通のテンションで、
普通みたいに言う。
「隣、お前だから。」
——
心臓、終わった。
終わったって思った。
これ恋じゃんって。
たぶんこの時、落ちてた。
完全に。
作者/SnowMan 一ノ瀬
(↑設定上の作者です)
黒板に貼り出された座席表を見て、自分の名前を探す。
「…2列目、窓側。」
悪くないかも、と思いながら席に座ると、隣の男子がちょうど来た。
「…あ、ごめん。そこ俺。」
無愛想とかじゃない。
ただ、静かなだけ。
背が少し高くて、制服を適当に着てる感じ。
でも清潔感はある。
なんか、いるよねこういう人。
目立たないのに、なぜか目に入る人。
「よろしく。」
「…よろしく。」
それが、
私と朝倉 湊(あさくら みなと)の最初だった。
——
最初は、本当にただの隣の席。
消しゴム落としたら拾ってくれる。
プリント回してくれる。
授業で分かんないとこ、小声で教えてくれる。
その程度。
でも、少しずつ。
少しずつ。
「それ、シャーペン可愛い。」
「え?」
「…いや、思っただけ。」
とか。
「今日、眠そう。」
「昨日2時まで課題やってて…」
「それは寝ろって。」
とか。
気づいたら、毎日話してた。
——
ある日。
放課後、教室に忘れ物を取りに戻ると、
朝倉がひとりでいた。
窓開いてて、夕方の風が入ってて。
なんか、映画みたいだった。
「帰ってなかったんだ。」
「そっちも。」
「忘れ物。」
「俺も。」
沈黙。
なのに変じゃない。
その時。
朝倉がふいに言った。
「俺さ。」
「?」
「学校、あんま好きじゃなかった。」
「え、そうなの?」
「うん。でも最近、ちょっとだけ平気。」
「なんで?」
こっち見て、
普通のテンションで、
普通みたいに言う。
「隣、お前だから。」
——
心臓、終わった。
終わったって思った。
これ恋じゃんって。
たぶんこの時、落ちてた。
完全に。
作者/SnowMan 一ノ瀬
(↑設定上の作者です)
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