☀️𓈒𓂂𓏸
朝か …
朝か … ッ
こうして 、 僕の鬱陶しい朝は始まります 。
これで何回目か分からない 、
どうしても 、 最愛の幼馴染を想い出してしまう 。
そんなことは分かっている 、
分かっているはずなのに 、 忘れられない 。
… 苦しいよ 、 すっごく 。
これが … 僕への” 天罰 “だよ 、 きっと 。
と 、 誰もいない家に呼びかける 。
れるちがタヒんでから 、 クラスの雰囲気は最悪 、 そして人の視線に耐えられない 。
れるちの机が片付けられても尚 、 クラスメイト達の記憶から消えることは無い 。
人付き合いが良くて 、 人一倍目立つれるちは 、 中々の人気者だった筈だ 。
虐めや悪口は無かった 。 むしろ 、 クラスメイトは温かかった 。
気に病む僕を気遣い 、 そっとしておいてくれたし 、 気を紛らわせてくれた 。
でも 、 でもっ 、 違うんだ 。
クラスメイトに優しくして貰えばして貰う程 、 僕の罪悪感と劣等感は募っていった 。
とても申し訳無く 、 虚しく 、 複雑な気持ちになった 。
僕を元気付けようとしてくれる先生の姿を見る度に 、
何故か足では無く胸がとても痛くなった 。
僕が学校を休む電話をする時の先生の声は辛そうで 、
でも必死にそれを取り繕って 、 「 お大事にな 。 」って 。
れるちの両親も 、 僕を決して責める事は無かった 。
だから 、 それに甘え過ぎてしまうんだ 。
辞めてよ 、 “ 罪人 “にそんな優しくしないでよ … ッ
って 、 何度も思っちゃって 。
ごめんね 、 こんな我儘な奴で 。
そうこう考えてる間に学校に着いた 。
皆んなだって辛い思いをしてるんだよ 、 僕だけ心配されちゃいけないんだ 。
\ ガ ラ ガ ラ /
例え偽善者でも 、 罪人でも 、
僕の息の根が止まらない限り 、 神が僕に明日を赦す限り …
“ 僕は『僕』を演じ続けなきゃいけないんだ __ “
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。