第11話

急転
56
2024/05/06 03:15
ハウレス
ハウレス
それが…ステラの最後です
すると、後ろの方から
グス…グス
誰かの泣き声が聞こえる。それも複数の
まさかと思い恐る恐る振り向くと…
主
グス…
ムー
うぅ……
フルーレ
フルーレ
ヒック……
ロノ
ロノ
グス…
ラムリ
ラムリ
うわーん
ナック
ナック
……グス
バスティン
バスティン
テディ
テディ
うっ…
ユーハン
ユーハン
……
アモン
アモン
……
主様を初めとした、ステラが亡くなった後に屋敷に来た者たちが静かに涙をこぼしていたり、あるいは泣き声をあげ、泣いたりしていた
ハウレス
ハウレス
だ…大丈夫か?
あまりの泣きっぷりに思わず声をかけるが…
主
だい"じょ"う"ぶな"わ"け"な"い"
とんでもない勢いで食い気味に返されてしまった…
あまりの展開に感情が追いつかない中、ベリアンさんが手を叩き、事態の鎮火を図る
ベリアン
ベリアン
ま、まあまあ、皆さん。そろそろ落ち着いてください。ここへはステラさんのお墓参りへ来たんですよ?
ベリアン
ベリアン
泣いていては彼女を心配させてしまいます
ハナマル
ハナマル
主様も泣きやめって、ほら
ハナマルさんも見かねて主様にハンカチを差し出す
それを主様は礼を言いながら受け取り、涙を拭いていた
数分後、ようやく全員が落ち着いた所で主様が話を切り出す
主
ステラさんは…ハウレスを守って亡くなったんだね
ハウレス
ハウレス
はい…ステラのお陰で俺は今生きています
主
リーダーとして……か……
主様がそう呟いた所に悪い顔をしたボスキが口を開く
なにか嫌な予感しかしないが…
ボスキ
ボスキ
それだけじゃなかったと思うぜ
主
ん?どういうこと
ボスキ
ボスキ
あいつはな…
ハウレス
ハウレス
おい、ボスキ!余計なことを……
その時、空から何かが降って来て地面を揺らした
ドォォォォォォォォォォォォン!!!
全員
!?
突然の出来事に執事たちがすぐさま警戒態勢に入る
辺りは衝撃で土煙が舞う中、それが徐々に落ち着いていく
中から現れたのは…
セラフィム
やぁ、悪魔執事の諸君
ケルビム
全員揃っているとは……丁度いいな
憎き、天使…知能天使のセラフィムとケルビムだった
ハウレス
ハウレス
何をしに来た!!
怒鳴ると、セラフィムは軽い表情で手を挙げながら話す
セラフィム
なぁに、ちょっと実験をしてみたくてねぇ
セラフィム
"悪魔執事の遺体"があったでしょ
セラフィム
そこ
そう言いながら指さしたのは…
ステラの墓だった
ハウレス
ハウレス
(まさか……そんなはずは……)
最悪の予感が頭をよぎる中、その予感は……無慈悲にも的中した
セラフィム
そこ掘り返してみたらさ、びっくり!悪魔執事の身体があったんだよね〜
セラフィム
だからさ…
意味ありげに言葉が紡がれ、やつの目が細められると同時に懐かしい……鎖の音が聞こえた
シャララララ
ボスキ
ボスキ
よけろ!
ドーン
主
きゃぁぁぁぁ
ベリアン
ベリアン
主様!
俺たちが先程まで居た場所には…大きなクレーターが出来上がっていた
こんなこと……できるのはあいつしかいない
セラフィム
作ってみちゃった♪
そうして、姿を表したのは……
微笑みながら、縄鏢を構える




















ステラ
ステラ
……(ニコニコ)
ステラの姿だった

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