第10話

2章
32
2018/08/27 04:26
美夢  ミウ
美夢 ミウ
ただいま〜
ドアの開く音がすると幾葉さんの明るい声がした。


帰ってきた。


声に気がついた日向さんは立ち上がり玄関までお迎えに向かった。


私も日向さんの後ろに続いた。
美南  ミナミ
美南 ミナミ
おっかえり〜!
沙月  サツキ
沙月 サツキ
…おかえりなさい。
美夢  ミウ
美夢 ミウ
はいよ〜いい子にしてた〜?
笑顔で返事をし返すと私の頭を撫でた。


もちろん、しっかりと話を聞いていましたとも。
美南  ミナミ
美南 ミナミ
やることはやっといたからね〜
じゃあ夕食にしよっか!美夢の話も聞きたいし。
日向さんはニヤリと幾葉さんの顔を見た。
美夢  ミウ
美夢 ミウ
ハイハイッじゃあ夕食にしよっか!
私達はテーブルを囲んで座った。


今日の夕食はカレーライス、いい匂いが部屋中に漂っている。


ただそれだけなのにこんなに幸せな気持ちになれるのはどうしてなんだろう。
美南  ミナミ
美南 ミナミ
いただきまーす!!
沙月  サツキ
沙月 サツキ
…いただきます。
礼儀正しく手を合わせて私は口の中にカレーライスを運んだ。
沙月  サツキ
沙月 サツキ
…凄く…美味しい…!
美夢  ミウ
美夢 ミウ
そりゃあ良かった良かった!
やっぱり誰かと一緒に食べるのは、1人で食べるよりとてつもなく美味しく感じる。
美南  ミナミ
美南 ミナミ
それで美夢!今日はどうだったの?
日向さんが突然大きな声を出してスプーンで幾葉を指さす。
美夢  ミウ
美夢 ミウ
工藤朝飛でしょ?今日は特にこれといった情報は掴めなかったよ〜
とくに食らいつき返す訳でもなく、幾葉さんは平然とカレーライスを食べながら言った。
沙月  サツキ
沙月 サツキ
工藤朝飛…?
美南  ミナミ
美南 ミナミ
そう!あのクソガキ!急に人気者になったからって調子に乗りやがって〜!
…日向さん凄く怒ってる…。


一体どんな人なんだろう。
美夢  ミウ
美夢 ミウ
紗月ちゃん見たことあるはずだよ、私よりも始めに会ったあの男の子。
沙月  サツキ
沙月 サツキ
あ、
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朝飛  アサヒ
朝飛 アサヒ
あれぇ?可愛い子みーっけ!
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今でもハッキリ覚えている、満面の笑みで、ナイフを持って、私のところに、駆け寄ってきた。


あの男の子のことか。

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